かものはし日記7月号


7月1日

おとといの金曜日
腰を痛めて気功系接骨医に行く
すぐ腰はよくなったのだけれど
なんだか気分も良くなって不思議と心が軽い
なんだか除霊をされた気分(笑)
別に地縛霊にとりつかれたということではなく
いろいろな気持ちが腰あたりにたまっていたのかなあ
それを痛みと共に
取り除いてもらったような気がするんですね

クーラーが壊れて5日目
(早く直せ、直せないなら家賃を下げろ!クーラーも正常に稼働しての家賃でしょ)
今日が最悪
東京37度
しかし
扇風機をつければ何とか仕事になるし
さらに
腰が冷えないので痛くならずに
いくらでも仕事が出来る(笑)
ひどい状況をうけいれるからこそ素敵な発見が・・(やせ我慢)

サッカーは勝ったが
畑山は負ける
どう見ても彼が劣勢なのに
どうして解説者は元プロボクサーのくせに
畑山がポイントで勝っているとかぬかすんだろうか
でも本当にすごい試合でした
すごい職業

とある本を読んでたら
岡本太郎氏曰く
綺麗と美しいは違う
綺麗とはパターンをいう
たとえば整然と並んだ木とかビルの窓とか
美しさとは
矛盾を受け入れている(バランスをとっている)状態
陰と陽
闇と光
生と死
善と悪
男と女
愛と力
・・・・
葛藤の中にこそ美しさがあるんだね

グループ展の告知を表紙に載せました
是非いらしてください
また皆さんにお会いしたいです

7月2日

今日は涼しいなあ
日差しは強いが風は冷たくて気持ちがいい
こんな日が毎日続くといいな

毎日お昼は冷やし中華
いろいろな具を入れて楽しむのだ
アルファルファが好き
(ちっちゃいもやしのようなやつ)
おととい妻にも作って食べさせたら
好き嫌いが多い彼女は実は冷やし中華「も」嫌いらしい
ほんとに何でも嫌いなやつだな
今生の夫婦としてのカルマが解消できなかった場合
来世でも出会う可能性があるのなら
せめて何でも食べるいい子に生まれ変わってくれ(笑)

毎日夕食は冷や奴を食べる
今日のメインは野菜の天ぷら
その辺にある野菜を適当にあげる
納豆も海苔に包んであげる

7月3日

今日から
ドラマ救命病棟24時の続編が始まってうれしい
医者ものにはけっこう弱いおれ
ERも好きなんだけれど
ERのまねなんだけれど
救命病棟の方が好き
このドラマで初めて
ドリカムっていいなあって思いました

2台壊れているエアコンのうち
リビングのエアコンは復活
仕事部屋のエアコンはもう死んでしまって
新しいのと交換らしい
この分だと復活は当分先だな
今電気屋さんは大忙しだもんね

7月4日

今日は冷やし中華にミョウガを入れてみる
これは予想どおりにおいしい

7月6日

お通夜
小さいときから可愛がってもらっていた叔父が亡くなる
カトリックの教会は冷房が効いていないし
喪服は冬服だし
弟は遅刻するし
into the light
光の中へ

NHK教育でマイルス・デイビスのドキュメンタリーをやっていた
ルイ・マルの映画「死刑台のエレベーター」のサントラが
やっぱりいちばん好き
オーネット・コールマンの中でいちばん好きなのは
「裸のランチ」のサントラだし
ニール・ヤングも
「デッドマン」のサントラがいちばん好きだ
みんなラッシュフィルムを前にしての即興演奏で録音している

7月7日

今日は風がとても涼しい
そろそろ気合いを入れないと
展覧会まであと一ヶ月
6点くらいは描きたい
うまくいけば7点

夕食はお好み焼きとビール

7月8日

昼食は昨日の残りの材料で作ったお好み焼きとビール
昼間のビールは堪えるな
明日締め切りなのに

7月14日

後藤のうちに
ラーメンとビール券とCDとインディアンの本を持って
遊びに行く
あんまり暑いので昼からビール
つまみはアイスクリーム(笑)
ファンタX(夏の展覧会)用の描きかけの絵を見せてもらう
かなりエッチな絵がある(笑)
これを展示するかどうか後藤に相談されたが
展示したほうがいい!、と答える
おれも負けずにエッチな絵を描こうかな
いや、描くつもりでいたのだが
時間があるかどうかが問題

梅津和時(サックス)バンドKIKIのCDを買う
(ジャケットの青空がきれいだったから)
最近のジャムバンドブームのせいかな
彼にしてはアグレッシブなノイズ系ロックバンド風。
でもどうしても彼の人の良さが出てしまって
今ひとつ野暮ったい
でも、そこがいいのかも

昔から欲しい欲しいと思っていた
ロシアが生んだ最古の電子楽器テルミン
そのドキュメンタリー風映画が
8月に公開されるらしい
タイトルは
「テルミン」アスミック・エース配給
その流れで
ちまたは小さいテルミンブーム
雑誌に紹介されたり誰でもピカソで演奏されたり
ネット検索すれば
アメリカ製のテルミンのキットも売っているようだ
木箱から2本のアンテナが出ていて
触らずに手を近づけるだけでピッチと音量をコントロールできる
不思議な楽器
もちろんアナログ
今年の夏休みは久しぶりに電子工作かな

7月15日

朝刊に日野啓三の新刊の書評が出ていた
新聞を読売から朝日に変えて
彼のエッセイ「流砂の遠近法」が読めなくなってしまってから
彼の作品とはしばらくご無沙汰になっていたのだが
夕方本屋さんで見かけたら
やっぱり読みたくなり買ってしまう
「梯(きざはし)の立つ都市、冥府と永遠の花」
短編集
最初の短編 「黒よりも黒く」
がすごくよかった
死がはみ出てきそうな生の物語

7月16日

久しぶりの早起き
6時
6時でも暑いのだが(笑)
時折吹く冷たい風はやはり朝
暑くても気持ちがいい
猫もいる
カラスも元気

展覧会用の描き下ろしの方向性がなんとか定まってきた
やれやれ、よかったよかった

最近散歩は夜
とてもじゃないけれど
昼間歩く気にはなれない
死ぬときは凍死がいい、そんな気分
野良猫もいっぱいいるしね

7月17日

宮沢賢治の絵本「原体剣舞連」の
ページ調整もすみ
さらに
友人のデザイナーが
本のデザインを快く引き受けてくれて一安心
彼のデザインはかっこいいから完成がとても楽しみ
複雑なものをシンプルに見せるのがとても上手
そろそろ描き始めないと・・ね
展覧会の絵もあるし
詰まってきちゃったな

7月18日

久々に涼しい朝
早起きして自然の空気で仕事をするのは気持ちがいい
東京の汚い空気でも
エアコンや扇風機の風よりずっと気持ちいいのは
なぜだろう

7月22日

ひょんなことから
書家・刻字家の高橋政巳さんに「龍勇」と書いてもらいました(自慢!)
龍の字がすごいでしょ
ほんとに龍みたい
象形・甲骨・周時代の金文等を祖形として高橋さんが独自にデフォルメした
表現らしいです

近所の大型スーパーがつぶれる
でかい割には品揃えがいまいちというのが
敗因かな

7月23日

エアコンかけっぱなしで目覚めた朝は
まるでコールドスリープの永い眠りから覚めたよう
体が冷たい
しばらく外に出て体温を上げる
ワオキツネザルか
海イグアナの様な気分

新宿の画材店で
展覧会用の額を買い
渋谷の画材店で
絵本用の水彩紙を買う

7月24日

東京の夏の暑さはマニラと一緒らしい
しかし東京にはスコールがない
雨、降らないかな

7月25日

久々の雨
空がどんどん暗くなり
巨大な空気コンデンサーが放電をはじめる
雷雨
気温がぐんぐん下がっていく
東京に久々の打ち水
傘をさして雷雨の中散歩をしてみる
傘も差さずにブラザー(黒人)が道の真ん中で踊っていた
かっこいい
今日はクーラーなしで眠られそう

7月26日

去年ここに引っ越してから
うちのマンションのまわりで4つのビルが建設され
ずっと工事中
(工事現場の音は結構好きなのだが、
コンクリートを繰り出す時のコンプレッサー?の低周波はちょっと苦手)
そして今は5つ目
今度の現場は笑いが絶えない
みんな仲がいいんだね
職場はこうじゃないと

今日は涼しいのでついつい散歩の時間が長くなり
帰ってきたらきたで
昼寝の時間も長くなる
起きたら夕方だった

7月27日

体調が今ひとつなので
再び気功系接骨医で除霊(笑)
その前に
CD屋で林栄一(サックス)の沖縄をテーマにした4枚組のCD「三星天洋」を買い
本屋でインディアンとシンクロニシティの本を買う
先生、胃腸の調子と腰の調子がちょっと、というと
ほいほいと治療は1分ほどで終わり
気分爽快
帰ってきて
映画「セル」のビデオを観ながら仕事
ウルトラマンコスモスも癒し系ならば
セルも癒し系サスペンス
連続殺人犯の心の中に入り込んで彼の魂を救おうとする話
彼の世界に取り込まれそうになりながらも
なんとか彼を自分の世界に引き込み彼の魂をいやそうとするヒロイン
こーゆう話を観たり読んだりしていると
必ず自分と他者との「境界線」というのをいつも考えてしまいます
境界線はどのぐらいの太さがいいのか
どのくらいの長さがいいのか
しなやかにうねっているのがいいのか
破線があって風通しが良さそうなのがいいのか
思うに
自分と他者の境界線は
空と大地を分ける地平線のようでありたい
遠くから観れば、くっきりと存在する線なのだが
近づいても近づいても決して線には届かない
そして
地平線は実は巨大な円なのだ

7月28日

後藤が展覧会用の額を取りにきたのだが
彼一人ではとても持ちきれないので
彼のうちまで運ぶのを手伝う
そしてビール(笑)
今日も涼しくて幸せ

7月29日

シンクロニシティの本はたくさん読みました
インディアンの本もたくさん読みました
ようするに
愛がなければなにも起こらない
ということ
今日は投票日
愛のありそうな方に一票

シンクロニシティの本を読んでいたら
アガサ・クリスティことが書いてあって
僕も子供の頃、彼女の作品をほとんど読みました
彼女の思考法、シンクロニシティ的な世界の捉え方など
無意識に学んでいたことがたくさんあったんだなあって
しみじみ思ってしまいました
探偵は
謎を解き明かす瞬間
必ずシンクロニシティ的な体験をします
些細な出来事に
事件解決の糸口を見つけだすのです
ほとんどの推理ものは必ずこの天啓みたいなものが
ありますよね

もし完全犯罪を行うなら
探偵にシンクロニシティを起こさせなければいいのではないか
と思うわけです(笑)
呪術的にシンクロニシティを起こさせない犯人
それに立ち向かう探偵
前半ごりごりの推理小説が途中から呪術的ファンタジー小説に・・
フロム・ダスク・ティル・ドーンみたい
(前半が犯罪もの後半が吸血鬼ものの変な映画)
そんな探偵小説が読みたい(笑)

7月30日

世界で初めて自殺をした人

世界で初めて自殺した人は
(それは誰なのだろう)
(一部では画期的な行為だと絶賛されましたが)
自分が宇宙でゴミみたいな些細な有機物の固まりだと誤解していました
宇宙にとっては
些細な出来事であったと思われていた彼の自殺が
実は宇宙的な大事件でありました
ひとつひとつの生命は宇宙との関係性において
とても重要な存在だったのです
彼はそれを知りませんでした
そして
その事件を私たちは解決しなければならないのです
世界で初めて自殺した人が自殺してから
ずいぶん時が経ちました
でも
まだ解決していません
解決法も分かっていません
その間
宇宙的大事件は宇宙的大大大・・大事件に発展してしまいました

展覧会ファンタxまであと一週間
当番をいうと
7日と12日はほぼ全員そろうでしょう
加藤は10日と11日
後藤は11日に会場におります

再び新宿の画材店へ
後藤のマットと加藤のマットの追加
後藤は8点、加藤は7点展示する予定
作品のタイトルを書き込むカードも買う
ちょっとエスニックなかわいいカードを見つけました

7月31日

散髪屋で
頭をぼーず刈りにしてもらう
頭のてっぺんまでバリカンで刈られると気持ちがいいな
坊主刈りにすると
髪の毛の薄い部分がまだらのようになって
猫の模様みたい
猫の仲間入り


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