かものはし日記 2003年8月号


8月1日

久々に渋谷へ
資料の買出し
といっても資料になりそうなものは何もなく
CD屋と本屋をぶらついて帰ってきただけ
詩集のコーナーで
寺山修司名言集の帯が目に留まる
「この世でいちばん遠い場所は自分自身のこころである」
いい言葉ですね
絵を描いたり
文章を書いたり
音楽を奏でたりする行為はもちろん
ひとのあらゆる行為は
遠くにいる自分自身のこころに手紙を送るようなもの
返事はほとんど返ってこないけれど
年に一度ぐらいは返ってくる
その返事を胸に抱いて
何とか生きている
「こころ」に会いに旅に出たいわけでもないし
見つけていっしょに住みたいわけでもない
手紙の返事も
しょっちゅうくれなくていい
「こころ」は遠くに居てくれていいのだ
その距離感が楽しいんだから

8月2日

サブマシンのハードディスクを大きな容量のものに換装したので
ためしにLinuxをインストールしてみる
MACやWINDOWSと同様
X WINDOW SYSTEMというGUIを備えているので
使用感はほとんど同じ
好きなようにカスタマイズできるし
(融通が利きすぎて、よくわからない(笑)
便利な機能もたくさんある
インターネットの接続も簡単
そしてほとんどのアプリケーションがフリーソフト
GIMPというフォトショップのようなソフトもある
最近はザウルスのようなPDAにも
LinuxがOSとして使われているみたい
(編集さんが持っていた)
Linuxは一般公有許諾書に定められている条件にしたがって
著作権などを気にすることなく
ソフトウエアを実行、コピー、配布、研究、変更、改良することを目的として作られています
Linuxのフリーは無償と言うことではなく
自由という意味で使われてきたそうです
自由とは自己責任ということです
実は
そういう素敵な思想を自分のパソコンにインストールしたかった
ただそれだけの理由で
Linuxをインストールしたのです(笑)
そう
使いたかったのではなく
インストールしたかったのですね
(今後何に使うかは不明(笑)

8月3日

いきなり本格的に夏がやってきてちょっと夏ばて
体の切れも今ひとつなので
今日から
3日間、再び野菜ジュース断食をする
初日がつらいんだよね

テレビの夏の怪奇特集
ついつい観てしまうのだけれど(笑)
怖いと言うよりはとてもせつない
水溜りの水のように
どこかに流れていくわけではなく
魂は永遠にその場所に閉じ込められ
永遠にさびしい
そして寂しさはいつか憎悪に変化する
生きていれば
流れが生まれ
感情が更新される
憎悪もやがてはいえる
そういうフィードバックシステム(身体)を持たない魂たち
迷える魂たちを霊媒師が浄化する番組は好きだけど
ただ幽霊スポットに行って
写真を撮ってくる番組はちょっとひどい

8月4日

ぼくらは質問者です
それがぼくらの役割です
答えを見つけるのは僕らの仕事ではありません
素敵な質問を考えて
世界に投げかけるのです
世界は必ず答えてくれます
どんなひどい質問にも世界は答えてくれますが
質問は素敵な方がいいに決まっています
素敵な質問を思いついたときが
質問者であるぼくらの一番幸せな瞬間だからです

断食2日目
夏バテのせいか
2度目で慣れたのか
結構楽
しかし
コンビニで大人のベビースターラーメンと言うのを見つけてしまう
なにやら大人向けに味付けがしてあっておいしそう
ああ、食いたい
なんたってベビースターラーメンは
ぼくのソウルフードだからね(笑)

8月5日

断食3日目
今日で終わり
前回ほどつらくなかったかな
おなかはそれほどすかないのだけれど
野菜ジュースと水しか飲んでいないので
何かを噛みたい衝動にとてもかられる
おせんべいとか

8月6日

ここ数日はなぜか気持ちが落ち込んでまずいなあと
散歩をしたり
ストレッチをしたり
いろいろ盛り上げようとしたんだけどうまくいかず
朝もものすごく早く目がさめてしまったので
そうそう、きょうは断食解禁日だから
何か食べようかなと
コンビニに出かけていっておにぎり食べたら
元気になってしまった(笑)
なんだ、断食のせいか
おれのメンタリティって簡単
おにぎりを食べたらね
腰の辺りから、背中を通って頭の後ろあたりまで
なんとなく力がみなぎってくる感じがわかるのね
でも
たまには気持ちが弱るのも大切
普段何気ないことが
ものすごく痛々しく感じられたりして
つらかったけれど
いろいろ思うこともあって
すこし初心に帰った感じでいい経験でした

早朝
鳩たちが水溜りで行水をしているのを目撃する
こーゆうのをみるのは初めて
なかなかかわいい
ちょっと前は
からすが鳩を襲って
みんなで食べていたシーンを目撃したけれど
そういう自然を目の当たりにすると
腰が抜けるね
目を背けたいのだけれど
背けられなかった
こんなに都会でも
自然はぼくらにきっちりいろいろな側面を見せる

8月7日

人の心の中は
いつも矛盾に満ち溢れているけれど
逆に言えば
矛盾がなければ人ではないということになる
悩みのない人は
神様か悪魔のどちらかである
悩みを解消するのではなく
悩み続ける力をつける
鬱であり続ける力
つらいことが楽しくなるまで悩み続けないといけないらしい
(野口整体の創始者の野口晴哉のエッセイに載っていた)
よく他人の不幸は密の味というし
つらいことが起こらないドラマなんて見ていてもつまらないし
不幸というのは結構楽しいはずなのだ
だったら
自分の不幸だって楽しめるはず
自分の不幸をひとつのドラマとして客観視できるくらいの余裕がほしいよね

早朝
元妻から電話
彼女が参加しているジャズシンガー綾戸智絵の
バックボーカルグループが朝のテレビ番組に取材されて
今日放映なので観ろ、という話
そのなかで
綾戸さんのせりふがとても印象に残った
「うれしいと楽しいは違う
楽しく歌ってもお客さんには届かない」
一生懸命が人に感動を与える
一生懸命が喜びをもたらす
人は生命力に感動する
(才能には感心するだけ、感動はしない)
なによりも一生懸命
それが今の時代は一番大切なんだと思う
濃い人生を

今日は
イラストレーターの高田明美さん宅で
ゴージャス高田明美&美苗姉妹の
銅版画集中講座にかわいいハムスターのイラストを描く北田稔さんと参加
実技指導はまるで××ヨットスクールのように厳しく
もたもたしていると酸化第二鉄の腐食液の海のそこに
ようしゃなく沈められる(うそ)
はじめての銅版画
銅版画というのは完全に出来上がりをイメージしてから
それに沿って計画的に製作していくので
完成形のイメージがちゃんとないと途中で破綻しちゃうのです
(実際破綻しました、途中でやる気がうせてしまった)
いつも何のイメージもなく
行き当たりばったりで描いている僕にとっては
けっこう難しいことでした
(行き当たりばったりというモチベーションで描いているので(笑)
でも
銅版が酸化第二鉄で腐食していく過程とか
とてもおもしろいし
化学の実験みたい

8月8日

透き通るオレンジ色の竹のような

8月9日

台風で風がびゅうびゅう

8月10日

のら猫のお盆

スーパーで
キムチ納豆というのが売っていたので
食べてみたけれど
いまひとつぱっとしない
キムチも納豆もそれだけで完全食品
完全と完全を合わせてみても
何も起きないということですね

8月11日

野良猫に育てられた女の子
(いや、野良猫に育てられたい女の子かな
ママが野良猫だったら
どんなに素敵でしょう)

8月23、24日に幕張メッセでC3というイベントがあるそうです
そこのエンジェルギャラリーとiうところにイラストを描きました
10人の著名なイラストレーターの方々が参加しております
↓のようなポストカードも売っているそうです
もちろん実物はカラーです
(これはサンプル)

8月12日

天使のナイフ
世界で一番やわらかいナイフ

本当の自分とか
自分探しとか
ほとんど言葉遊びに過ぎないような実感のない言葉よりも
寺山修司の
「この世でいちばん遠い場所は自分自身のこころである」
と言う言葉のほうが
実践的なような気がする
だって
ほんとうに自分のこころが遠くにあるのならば
自分の身の回りでおきているつらいことは
対岸の火事だもの
人生の苦しみを楽しめるようになるまで自分自身を鍛えなきゃいかんという
野口晴哉の言葉も
自分自身の心をより遠くに飛ばして
まるで他人事のように
自分の人生をゲームとして楽しめということなのかもしれないしね
インディアンのシャーマニズムの極意のひとつに
自己憐憫に陥らないように自分自身を笑い飛ばす訓練というのがある
本当の自分というものにこだわって
より自分の心に近づこうとするより
逆に
自分を突き放してこころを遠くにすっ飛ばす方が
実は正しいのかも
でも
見えなくなるまで遠くに飛ばすのはだめ
そりゃ自分から逃げていることになる
魂と心の距離感

8月13日

すっかり秋になってしまいました
もう夏は終わりか
野球も終戦?
阪神が15連敗位しないかな
去年も巨人が走りすぎてつまらなかったし
どうも最近はスポーツに限らずどの世界も競り合いがなくてつまんないね
なにもかもが一方的

twins

友人の女の子のパソコンに
今をときめくブラスターウイルスが感染して
半泣き状態で電話がかかってきたので
なんとか口頭で指示を出し
無事駆除
マックを使っていた頃はウイルスなんて対岸の火事でしたが
ウインドウズには深刻な問題
OSのこまめなアップデートが大切です
ご注意ください

バラエティ番組、トリビアの泉で
昔の甲子園には敗者復活戦があって
敗者復活戦で勝ち抜いた高校が優勝してしまったという珍事が紹介されていて
それについての高橋克美さんのコメントが笑えた
「本当の敗者は復活できない」
本当の敗者にならないように気をつけましょう

おすぎもお勧めみたいだし
映画ライフ オブ デビット・ゲイルが是非観たい
ただ、彼?の批評はメンタリティが男でも女でもないので
微妙にずれるんだよね
面白いと思っている場所が違うような感じ
でも監督はアラン・パーカーだし
主演は大好きなケビン・スペイシーだしね

8月14日

今年野球を観て思ったことといえば
巨人の後藤とテツ&トモのテツが微妙に似ているということに
気が付いただけ(笑)
今年も悲しいシーズンであった

女子十二楽坊の中国の女の子たちがなかなか素敵
つるっとした顔をして凛として
ちゃんと大人の顔をしている
中国事情に詳しい友人の話によると
中国の女の人はとても気が強いそうだ
(どう強いかはちょっとここではかけないのだけど・・)
CMでよく耳にする「自由」という曲がいいな
変にジャズの名曲テイク5やスマップの曲を演奏するより
中国のオリジナル曲の方が素敵に聞こえる
なんでも文化を融合すればいいってモンじゃない

8月15日

寒いねえ、夏なのに
朝は寒くて布団から出たくなくて二度寝

友人の女の子が入院してしまって
ちょっと心配
自力で救急車を呼んで入院したそうな
早く元気になってね
暑くなったり
寒くなったり
体調を崩しやすい気候です
みなさまもお気をつけください

8月11日に紹介した機械天使猫使い師のイラストの一部です
イベントにお越しの際は是非
観てやってください

8月16日

おすぎ絶賛、アカデミー賞脚本賞受賞映画「トーク トゥ ハー」を観にいく
昏睡状態の女性とそれをケアする男性の愛の物語
なんて素敵な設定なのだ、とわくわくしていたのさ

100年分の涙がでるはずが・・
うーむ、困ったな
どこが素敵なんだかまったくわからず
本当にトークトゥハーを観たのだろうかと
帰りに映画館の看板を見直すしまつ
別に映画に道徳観を求めるつもりはまったくなくて
映画の中でなら何をしてもいいんだけど
どうも釈然としない
一方的な愛というせつなさと孤独を描いているつもりなのかもしれないけど
ぼくには身勝手な自己愛にしか思えませんでした
人は孤独だし弱い生き物です
そんなことはあんた(監督)に言われなくても知っているわけで
じゃあ、弱いんだけど
どうしようとか
なんとかしようとか
弱さをどう受け入れていこうかとか
そういう葛藤が描かれて初めて
物語として成立し
観客はその葛藤に感動するんじゃないのかなあ
ただただ弱さに流されていく
いままでヒット作というものをたくさん観てきて
たとえぼくの好みに合わなくても
どうしてヒットしているのかはある程度わかるんだけど
この映画に関しては
まったくわからない
それが困る、まじで

8月17日

水翼

8月18日

夜空にそっと腰掛ける

「日刊猫ひげ通信社」
購読料無料
毎日一回メッセージ入りのハートが猫のひげを伝って
あなたに届けられます
猫ひげ通信社は
自然発生企業(スポンティニアス エンタープライズ)です
自然の中から生まれた企業なので
地球の生態系が壊れない限り
つぶれることはありません

友人のオブジェ作家ヨシカワゴエモンさんの
展覧会に行く
横浜、ランドマークタワー
相変わらず品のいい昆虫オブジェ
子供たちが楽しそうに眺めていました
帰りは
中華街で豚まんを食べる

昔のスイスの軍隊は橋を渡るとき
兵士に足並みをそろえて行進することを禁止していたそうです
そのリズムが橋の自然な揺らぎを乱し
橋をばらばらに壊しかねないゆれの原因になるからです
規則正しい生活は
自分の中の橋を壊しかねないということです
心理学的には
橋は
人生の無意識の流れを変容させ
より想像力にあふれた豊かな生き方へとつなぐ潜在能力を象徴しているのだそうです
どうか
人生に不規則な生活を(笑)
規則正しい生活が健康で豊かな生活というのは
幻想だよね

8月19日

友人とのメールのやり取りの中で。
ずっと好きだけど、一生告白しない人って、だれにでもひとりくらいいそうだね
それはなかなかロマンティック
逆に
だれにでも
一生告白してくれない恋人が居るのかも

bone and death

死を思い描く
死ななければならないのは現在の自らのあり方
僕らのアイデンティティは定期的に死ぬ必要がある
毎朝自分が死ぬところを瞑想する
変化しようとしているのに
古い自分がそれを阻もうとする
自然の流れを信じて速やかに死ぬ
そうすれば
死が
僕らが望んでる以上のところに連れて行ってくれる

夏の甲子園は年金に似ている、とふと思ってしまった
若者たちが
大人たちに「幻想のすばらしき青春」を納めているような
そういう見方は底意地悪いよね
一生懸命やっているんだもんね

クリントイーストウッド監督主演映画
ブラッド・ワークを観る
地味だけど渋いクライムサスペンス

8月20日

高田明美&美苗姉妹の銅版画講座
第2弾
ちゃんと銅板にインクもつめられない出来の悪い生徒で申し訳ないです
酒を飲んで
べらべらしゃべって
帰ってきただけのような・・

8月21日

久々に太陽!
久々にチャリで秋葉原へ
ウイルスバスターを購入
やっぱりセキュリティはしっかりしておかないとね

豆腐屋の大家さんが
ゴマ豆腐と中国の歴史関係の本をくれた
あと
絵の資料になるかもしれないからと
新聞の切抜きまでくれました
なんか恐縮しちゃうね

8月22日

スカパーのパラボラアンテナと受信機がやってきた
アンテナ設置の角度設定がちょっと楽しかったな
パラボラアンテナははずすと中華なべにもなる(ベタなギャグ)
以前スカパーで仕事をしたツテで
スカパーでデザインをしている友人が入会のお膳立てをしてくれたので
入ることになりました
一日中動物番組を観る
これが夢だね(笑)

もと担当美人編集者とお酒を飲む
久々に会ったらずいぶんお酒が強くなっていた
でも
ちょっと元気がないねー
ちょっと心配

8月23日

ジャズ好きの映画人といえば
クリント・イーストウッドとウディ・アレン
イーストウッドはジャズ好きが高じて
チャーリー・パーカーの映画の監督をしたり
ダーティー・ハリーの頃は
ちょうど70年代のフリージャズ全盛時代で
BGMを聞いているだけでもしびれちゃう
アメリカの文化はジャズと西部劇だけと言い切っちゃうしね
ウディ・アレンは
クラリネット奏者なのね
今日はじめてかれのリーダージャズアルバムを聞きました
ニューオリンズジャズ
かわいい音を出します
ニューヨーカーらしく
知的で、すかした感じが不愉快で良いです(笑)

8月24日

うまくインクが入らなくて失敗した銅版画に
ちょっと水彩とパステルで着彩をしてみたりして。

8月25日

夕方
友人の魔導士系編集者といっしょに飯田橋へ
いまをときめくジャズボーカリスト綾戸智絵のバックコーラスゴスペルグループ
アノインテッド・マス・クワイヤの単独ライブを聞きに行ったのでした
実はこのグループには
元担当美人編集者と元妻が入っていて
彼女たちの勇姿を拝みに行ったというわけなのです
元編集さんは
このグループの発足当時から在籍しているベテランで
少人数でのコーラスもこなしたりしてます
美人さんなんでよく目立つ
元妻は
今年入ったばかりで今回がステージデビューなのですが
それを感じさせないくらい
歌いまくって踊りまくっておりました
これまたよく目立つ
離婚届けを出した時会って以来久々に目撃しましたが
元気で何よりだね(笑)
歌はエネルギーです
ゴスペルという音楽には
ひどい状況下にあった黒人たちの心を
自分たちの力で癒していったという
誇りが宿っています
歌はいいよね
コンサートの後
飯田橋のやきとり屋で魔導師系編集者とビール
そして
ひとりになって
キングゲイナーの主題歌を歌いながら帰宅
歌はいいよね(笑)

8月26日

常に自分の中の変化には
忠実でありたいし
それを促進する方向に動きたいとは思うのだけれど
なかなかね
恐怖心と不安感がそれを邪魔するね

8月27日

自分が何と(もしくは誰と)比較しているのかを考えている時って
ただ単に
自分の中の不安と比較しているだけなんだよね
自分の中で完結しちゃっている
人が不安である間は
誰ともコミュニケーションができない
ずっとひとりぼっち

今日は初さんま
さんまのおなかを裂くと内臓がぷりぷり
新鮮!
大量の大根おろしでビールとともに頂く
自然の恵みに感謝しちゃう

8月28日

ハル・ベリー主演「チョコレート」を観る
人種差別主義者の主人公が息子の自殺ということがきっかけで
黒人女性(ハル・ベリー)と恋におちる
彼女の息子が死んだり
主人公の父親(この人もひどい差別主義者)を老人施設に追いやったりして
最後にはふたりきりでいっしょにしあわせに暮らそうね、というところで終わる
都合のいい話
この手の話は恋愛ものにしてしまうと
なんかうそくさい
主人公が自殺した息子が仲良くしていた黒人の家族と和解をするシーンがちょこっとあって
そっちの方がずっと素敵だった
主人公が取るべき行動は
息子の生きてきた軌跡をたどって、息子との関係性を取り戻すこと
きれいなねーちゃんを抱きしめて
傷を癒してんじゃないよ、っていう感じかな
(ハル・ベリーはものすごくきれいなので、抱きしめたい気持ちはよくわかるけど
そこをグッとこらえるからドラマになるんでしょ
やってしまったら、ただのよくある話じゃないか)

8月29日

宅間被告の顔を見るたびに思うけど
あのプライドに満ち溢れた顔
ああいう顔はきっと自分の中にあるんだろうな、ってね
誰にも馬鹿にされたくない
自分を認めてほしい
社会というシステムはどうしても偏った価値で人を判断してしまうけれど
人というのはいろいろなところがあって
どんな人でも
社会的には評価されなくても
素敵な部分はいっぱいある
そういうところを見つけてあげる感受性
そういう部分を自分で素敵だと思える感受性
そういう繊細な部分を育んでいかないと
いつまでたってもこういうことは起きるよね
テレビは
すっかり被害者面して
危機管理とか病理学的にどうとか言うけれど
被害者は
表面的な防衛手段しか思いつかない
宅間被告は僕らの分身である、くらい思って対処していかないと

ニュースでやっていた
某デパートの100周年100万円セール
100万円の金のライオンの置物
とか
藤田まことの演劇貸切
とか
日本は金があるときもないときもセンスのないよね
びんぼーくさいし品がない
だいたいお芝居なんて
一人で見たって面白くないじゃん
(まあ、たぶん貸切にして友達でも呼ぶんだろうけど)
昔々
メンバーより客の方が少ないジャズバンドのライブとか
僕を含めて2人しか生徒がいない予備校の授業とか
を経験したことがあるのだけど
ただただ緊張するだけ
先生が「みんな、わかったかー」って
二人しかいないじゃん(笑)
蛇足だけど、なぜこの先生は人気がなかったか
英語の先生なのに政治の話ばかりするから
当時のアメリカの大統領のレーガンが大嫌いな先生でした
おれはこの先生のいかれ具合が好きだったんだけど

スカパーで
アンドロメダというSF番組をやっていた
ほとんどスタートレックような
妙な形をした宇宙船で旅をする話
アメリカではものすごく人気があるらしい
(最初スタートレックの新シリーズかと思っていたけどちがうみたい)
ものすごく有能で人間性の高い艦長が主人公なのかな
(上司にしたい人ナンバーワンっていう感じ)
宇宙船のすべてをつかさどるメインコンピュータは
自立した意思も感情もある美しい女性型のアンドロイドで
クルーの一員として描かれているところがなかなか素敵
ワープ航法の操縦は人間のような直観力をそなえた有機体じゃないと
出来ないという設定も変だけどおもしろい
スタートレックもそうだけど
アメリカ人は家族と軍隊をいい意味でも悪い意味でも混同しているような
そこに理想の家族像(システム)を求めているのかもね

8月30日

今日は浅草のサンバ・カーニバルをちょろっと観てきました
すごい人で、すぐ帰ってきてしまったのですが
スタイルのいい裸同然のおねえさんが踊っているのが観られて
ちょっとうれしかった
俺の頭を支えに望遠でおねーさんを撮ろうとしているじじいがいたり
下世話でいいな、浅草ってさ

8月31日

数日前の笑っていいともにジャズシンガーの綾戸智絵さんが
出演していて
彼女が冷蔵庫のお掃除が得意だとおっしゃっていたのに感動
(やはりそうか、とニヤリとする俺(笑)
冷蔵庫のお掃除とは
冷蔵庫の中にある余った食材で
上手に料理をでっちあげること
それは
料理の経験と即興性と創意工夫(想像力)のいる高度なワザです
食材へ対する愛も大切
食材はすべて生き物ですから
その根底に流れるスピリットがジャズなのです
料理上手のおかあさん!
あなたはジャズです


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