かものはし日記

2007年 1月号


1月1日

あけましておめでとうございます

11年ぶりに復活した
ビートたけしのお笑いウルトラクイズを観て
捨て身の芸人魂に感動する

笑わせられないなら、笑われろ

今年のテーマだ(笑)

1月2日

電動歯ブラシを衝動買い
うーむ、歯磨きが楽しい

1月3日

年末掃除機が壊れてしまったので
買い換える
ハンディタイプのサイクロン系掃除機
(ダイソンじゃないよ)
埃が渦を巻いてたまっていくところが見えるのがいい
爆音なのもいい(笑)
たまに埃が渦を巻くことで発生する静電気に感電するのがさらにいい(笑)
猛々しい掃除機だ

1月4日

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月の歌

1月5日

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bitter love / tun dun

京劇をオペラにしたような現代音楽
映画「HERO」のサントラなどを手がけた人
美しいソプラノに
東洋的なリズムが絡みます
現代音楽というジャンルとはいえ
とてもポップ
お勧めです

1月6日

冷蔵庫の中の中途半端に余った野菜を全部みじん切りにして
餃子にする
(しなびたにんじん
いつまでもぴかぴかのピーマン
腐りかけた長ネギ
キャベツは芯まで使う
大根の葉っぱ
芽の出たニンニク
レンコンの牛肉巻までみじん切り)

この予想外のうまさはなんだ


今年の冬は雨が多いような気がします
これも地球温暖化の影響でしょうか
エルニーニョから始まって
北極振動
爆弾低気圧
などなど
新しい気象用語が飛び交う昨今
2040年には
北極の氷がぜんぶなくなるそうです
ま、しかし
どんな状況でも
はつらつと生きましょう
はつらつとした魂を持った人だけが
問題を解決できるのだから

1月7日

押入を整理していたら
野球のグラブを見つけました
野球をするのはめんどくさいが
キャッチボールはしたい
だれか付き合ってくれないかな〜

プラネットアース第8集 極地の生き物たち

時速150キロの暴風雪
マイナス60度の寒さの中で
数ヶ月何も食べずにただひたすら子供を温め続けるコウテイペンギンのお父さん達
地球上で一番偉い父親たちです

地球温暖化で
北極の氷が溶け
普段氷の上でアザラシの狩りをする北極クマは
狩りがしにくくなり
仕方なく陸地で自分より遙かに大きいセイウチを襲うのですが
セイウチの牙に返り討ちにあい
怪我をして狩りをあきらめ
地面にうずくまってしまうシーンがとても切なかった

1月8日

世界で一番最初に自己憐憫に陥り
世界で一番最初に自殺をした画期的な人類は誰なのだろう
観念という言葉が生まれ
自分を客観視する頃からでしょうか
客観が
世界と自分を分離させ
世界から自分が孤立する
人類の文化、文明は
基本的に「分離」です

思考することが
それほど素敵なことなのか

と思ふ今日この頃

1月9日

今話題(かどうかは知らないけれど)のLast.FMという
音楽専用ソーシャルネットワークのソフトウエアをインストールしてみました
(無料)
まだよく使い方がわかりませんが
好きな音楽を世界中の誰かと情報交換したり日記を書いたりしながら新しい音楽に出会う
なんていう機能はどうでもよくて
細かくジャンル分けされたネットラジオがなかなか素敵です
音楽ジャンルだけではなく
ECM.Tzadik、ESPなどレーベルに特化して聞くことも可能
(ジャンルによっては曲数が少なくてすぐ終わってしまったり、曲によっては全部流れなかったりしますが)
しばらくラジオやiTuneなどのプレーヤーで好みの音楽を聴いていると
その趣味に合わせた音楽を配信してくれる「俺ラジオ」が売りのようです
そうそう
日本語版には肝心のラジオ機能がありません
英語版に切り替えて使ってください

1月10日

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Louis Armstrong/The Platinum Collection

ルイ・アームストロングを聞いて
今日は朝から幸せ気分
昔の歌はとてもチャーミング
最近の音楽は鬱的で攻撃的なものばかり
(そゆのも嫌いじゃないんだけど)

名曲 what a wonderful world(このすばらしき世界)の歌詞は以下の通り
日本語訳はここ
20世紀の初頭、黒人差別が酷かった時代に生まれ育って
死ぬ間際66才で初レコーディングした曲です
いろいろ辛い思いをしたと思います
でも
やっぱりこの世界はすばらしい
と歌えてしまう彼がすごい

I see trees of green red roses too, I see them bloom fo me and you
And I think to myself, What a wonderful world
I see skies of blue clouds of white, the bright blessed day, dark sacred night
And I think to myself, what a wonderful world

The colors of the rainbow, so pretty in the sky, are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands, saying how do you do, They're really saying I love you

I hear babies cry, I watch them grow, They'll learn much more than I'll ever know
And I think to myself, What a Wonderful World

1月11日

想像力の使い方

敵というものは、生み出すものであって
もともとどこかに具体的に存在するわけじゃないのです
自分で勝手な現実を想像して
誰かを敵と設定する
かつて
J・G・バラードは
人間の想像力を賞賛する意味で
「想像力は光より速い」
という意味不明だけどなかなかかっこいい発言をしておりましたが
ほんと
世界中はあっという間にお互い敵同士になってしまいました

1月12日

「音楽と美術は切り離せない」

というのは版画家、棟方志功さんのお言葉
僕にとって、とても勇気づけられる言葉であります

音楽が大好きだった棟方さんは
特にベートーベンが大好きで
その中でも「歓喜」は
版画を彫りながら口ずさんでいたほど好きだったそうです

彼の作品もまさしく「歓喜」

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(無断転載ゆるしてね)

動物は何が楽しくて生きているんでしょう
ただ生きるのが楽しくて生きているのです
プラネットアースをじっと観ていればわかります(笑)

人はどうしてその「歓喜」がなくなってしまったのでしょうね

1月13日

先日友人から頂いた
黒七味を使って
トマトパスタを作ってみました
黒七味の和風なテイストとトマトが不思議とあうのです
食後
別の友人から頂いたコーヒーを入れる
これも香りが深い
幸せ
友人たちのおかげで生きております
感謝

1月14日

 

誰にでもきらきらと輝く才能があるのです

その才能をつぶそうとしているのは
実は自分自身なんだよね

自分の中の自己欺瞞をじっと観察してみる

 

 

1月15日

先日友人に頂いた(こればっかり)酒粕で
初めて甘酒作りに挑戦しました
酒粕をゆっくりお湯にとかしていくのがむずかしい
なかなか溶けない酒粕を
お湯を足しつつ
焦がさないように忍耐強くじっくり溶かす
そうすればおいしい甘酒がまっているのです

日常の些細なことに
普遍性が隠れているのですね

1月16日

生きていくことの醍醐味は
こうありたいという自分を追い求めて
努力することではなく
ありのままの自分を求める事なんだと思います
ありのままの自分は絶えず変化し続けている自分です
それゆえ敏捷な精神でないと追い求められません
敏捷な精神を保つには
いかなる教義信念行動様式に拘束されてはならないのです

(僕にとっての魂のイメージは
光る球体ではなく
綺麗な水の中を泳ぐ俊敏な銀色の魚のような感じです)

最近の殺人事件の報道を観ていると
こうありたいという幻想を追い求めることが
転落への第一歩なのでは?
という気がしてなりません

1月17日

先日の日曜日
いつも楽しみにしている動物ドキュメンタリー番組「プラネットアース」を録画予約して
宴に出かけ
午前様帰宅してそのまま就寝
翌日
朝9時ちょっと前に起きて
さてコーヒーを飲みながらプラネットアースを観ようかなと思っていたら
9時に突然ビデオが動き出し録画をはじめる
しまった、PMにセットするつもりがAM9時にしてしまった

泣きそうになったが
我慢する

昼間友人とプラネットアースの再放送が
今日あるから観なくちゃ、と言う話をしていたら
再放送って、昨日じゃん

泣きそうになったが
我慢する

1月18日

早朝
僕はたくさんのかわうそを飼っていて
今日は彼らを川に帰す日
みんな元気でね〜と挨拶をしたら
中に一匹猫が混じっていて
あれ、きみは猫じゃないか、僕と一緒に暮らそうよ
と言って抱きかかえる夢を見ました

夕刻
後藤のパソコンを修理しに行く
ウイルスの強襲にあったせいなのか、起動しなくなったらしい
再インストールして
別のウイルスソフトを導入
OS全体をいろいろ細かくチューニングをしておいた
そして
久々に後藤と会えて
うれしかったりする

深夜
ようやく、ポール・オースターの新作「ティンブクトゥ」を読み終える
動物もの(犬が主人公)のせいか
なかなか読み進むのが辛かった
動物が人間によって辛い思いをするのを
読んでいられんのだ
作品としては、悪くはないのだが
いつものような読み進んでいく快感がそれほどなかったのは
動物もののせいなのかな

1月19日

昨日後藤から電気バリカンをもらった
(後藤も坊主刈りにしようと思って買ったのだが
やっぱり似合わないと思いとどまったらしい
アゴの長い奴に坊主は似合わないよね〜
ゆえに新品!)
これで散髪屋に行かずに
自分で頭が刈れる
モヒカンにもできる(笑)
頭に絵も描ける(それは無理)

そうそう
今年のお正月
実は
弟も坊主刈りで
彼も自分でバリカンを使って頭を刈っているので
試しに僕も刈ってもらったのでした
服に髪の毛が付かないように上半身裸になって
髪の毛がちゃんと床に敷いた新聞紙に落ちるように
四つんばいになった状態で
坊主刈りの弟に頭を刈ってもらう様は
なかなかすさまじいものがあります(笑)

ここはどこかの収容所か!
と母は嘆いておりました

1月20日

版画家の大野隆司さんが紹介してくださった
恵比寿のギャラリーMalleというところで
個展をする事になりました

期間は
6月19日から24日まで

ちょっと先の話です
また近くなったらちゃんとした告知をいたします

是非、いらしてください

1月27日

ダンスのワークショップを見学する
子供達、老人、身障者たちがプロのダンサーと混じって
集団即興ダンスを繰り広げる
ひとりひとりが自分の感受性を総動員して
一者として
そして
多者として
踊る様はとても美しかった
このワークショップは
3月の本番公演へのリハーサルでもある
僕はそのチラシのイラストを描くことになっているので
僕もがんばります

愛情の本質は感受性
自分と世界への理解のみが「解放」なのかもしれない

1月28日

タレント議員の強みは
マスコミとのパイプが太いことです
議員や官僚にいじめられたら
どんどん世間に言いつける
そういう軽薄さが大事
そのまんま東さん、がんばってもらいたいものです

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「あはっ」

モデルは古生代デボン紀に出現した古代型の鮫
いわゆる生きている化石、ラブカくんです
洗練されていない無骨なデザインが魅力的
普段は深海に生息しているのですが
先日つい浮上してしまったところを撮影されてしまいました
最近深海魚が水深の浅いところでよく捕獲されます
(ダイオウイカとか)
こういうときは
地殻変動による地震や火山活動が起こりやすいそうです
要注目かな

1月29日

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下北沢で打ち合わせ
今日は仕事がさくさくと進みました
この絵は
3月の築地本願寺で開催されるダンスと音楽のパフォーマンスのチラシ絵
人種、宗教、思想等あらゆる観念の障壁を取り除く
バリアフリー・プロジェクト

先日のリハーサルで
ソーラン・バラードという曲が流れていて
とても気に入りました
ゆったりとしたスローなソーラン節
なるほど
メロディが同じでも
テンポを変えれば
全く違うイメージを提供できるのですね

1月30日

マイクロソフトの新しいOSが発売されたようです
いろいろな機能が付加されているようですが
ま、どうでもいいです
そのうちパソコン雑誌はこぞって
この新機能を全部はずして
いかにOSを軽快に使うかという特集を組むことでしょう

問題は
人間の頭の中にある近代自我というOS
このOSは
自我とうたってはいますが
他者と比較しないと自分というものを認識できず
いつも他人を羨み
自分を蔑んでいます
挙げ句の果てにハードウエア(身体)にまで干渉し
さまざまな病気を発現させます
こんなOSはもういらん
という気分ですが
ウインドウズのように
バージョンアップする気配はないし
どうしましょう
一番良いのはOSなしで起動することでしょうか
何も考えない
これが一番(笑)