かものはし日記 2008年1月号


1月7日

新宿経王寺の個展「ジャズと仏教」が終わり
ようやく年が明けたようです

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします

個展とライブに来てくださった皆様ありがとうございました

餅つき大会、七福神に扮したチンドン屋さんのライブ
雅楽のライブなど
毎日何かがあるにぎやかな個展でした

6日、7日のメインライブ
北原久仁香さんの朗読、小森慶子さん、アラン・パトンさんのライブでは
最後にちょこっと太鼓(ザブンバというブラジルの太鼓)をたたかせていただいて
素敵な経験をしました
(緊張したけど)

ご住職と奥様にもとてもお世話になりました
ありがとうございました

1月8日

個展が終わっても呆ける暇はありません(苦)

2月1日より10日まで
恵比寿のギャラリーmalleにてグループ展があります

「物語の中の猫」展

参加者は6人です

北田稔
さかうえだいすけ
中村豪志
中川悠京
後藤啓介
加藤龍勇

是非いらしてくださいませ

「ジャズと仏教」の雰囲気とは大分変えて
かわいい猫絵を描きたいと思っています

再び引きこもり生活に戻ります(笑)

1月9日

靴下はいっぱいあるのに
みんな片一方しかないのはなぜでしょう
うちだけでしょうか
これもエントロピーの法則でしょうか
うちはエントロピーの法則が過激に作用します
(ただ、だらしないだけかもしれませんが・・)
先週は毎日出かけなければならなかったので
合う靴下をさがすのが大変でした(笑)
どうせ、靴を履いているから色違いでもわかりゃしないと思ってはいけません
そういう日に限って座敷で宴会があったりするのです・・

1月10日

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宮沢賢治「原体剣舞連」の朗読ライブについて

いまだに賢治はさっぱりわからない
そしてそれを理解しようとする気もない
というのが本音です
たぶん賢治の文章は
僕にとって
文章になる一歩手前の状態のように思えるからかもしれません
ゆえに
彼の世界は意味や解釈ではなく感覚としてとらえたい
と思っていました
今回の朗読ライブでは
朗読者と音楽家が僕とは違った感覚で
賢治を捕らえているところが、とても面白かった
違った感覚で捕らえているのだけど
ある瞬間瞬間はぴたっと合う
言葉でいえば
とてもシャーマニックな(呪術的)状態
これが
東京の新宿のお寺の中で
演じられている不思議さ

都市生活の中に
シャーマニズムを導入していく
儀式でも
観念でもなく
感覚としてのシャーマニズム
これは僕にとっての夢でした

1月11日

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「物語の中の猫」展のDMのデータが出来上がりました
皆さん独自の世界を持っている方なので
とても楽しみです
さかうえさんは猫の陶器の展示
中川さんはスタイリッシュな感じ
中村さんの美しい風景画
北田さんのかわいい猫たち
後藤、加藤は相変わらずです(笑)

後藤加藤は合作が出来るのでしょうか・・
(後藤からてきとーな下描きが送られてきて
むっとしてます(笑)

1月12日

いただいた年賀状の中に
カピバラの絵があって
そうか、カピバラもねずみだったよね
世界最大のねずみです
(年賀状遅れております・・今年中にはなんとか(笑)

個展で展示した絵の中で大きいものは
自宅でスキャニングできないので
早朝(5時)、自転車を飛ばして
神田のリスマチックへ
リスマチックのスキャニングサービスは激しく高いけれど
画像はとてもきれい

個展のスキャニングも終わり
(数日中に個展の絵をホームページにアップします)
買ってくださった絵の発送も終わり
(今日、明日には届くと思います)
2月のグループ展のDMのデータ送付も終わり
ようやく
猫展の絵に専念できそうです

物語の中の猫、がテーマですので
絵の中か外枠で
ちょっとした文章を添えたいと思います

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「キャプテン・ドルフの遺言」
彼女が生きている間は
おれは死ぬわけにはいかないのだ
たとえ肉体が滅びても

1月13日

去年の暮れ
机の上の消しゴムのかすを手で払いのけようとした時
不覚にもシャーペンの先端に指があたり
シャーペンの芯がつめと肉の間に突き刺さって折れました

痛そうでしょ?

結構深くまで突き刺さった割にはさほど痛くもなかったので
そのままほおっておいて
個展が終わった時にでもピンセットを買ってきて抜けばいいと思っていたら
今日、お風呂に入っている時
芯がまるで押し出されるようにつるりと取れました
これは
吉兆?
それとも
船場吉兆?(笑)
どっちにしろ、異物を体から押し出そうとする生命力に感謝

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日曜美術館は版画家の橋口五葉の特集
わずか数点の美人版画しか残していない五葉ですが
そのためのデッサンが1000点以上も残っているところがすごい!
それもモデルとただならぬ関係にあるのではと思わせるような
濃密なデッサン
エロエロですね〜
僕はこれほどエロくないんだよね
残念(笑)

1月14日

猫のグループ展も近づきつつあるし
そろそろイメージも固めないといけないので
自分の猫への愛(執着)についていろいろ考察してみる

10年前に他界したアナクロと
もう一度ふたりっきりで過ごしたい

いや、そうじゃなくて
絵だよ、絵(笑)

1月15日

日本人は農耕民族と言われていますが
農作業をせずに
足腰がきたえられていない現代日本人は
農耕民族ですらないような気がします
足腰は大事です
呼吸の深さにも影響をあたえます
呼吸の深さは
心の余裕です
絵描きはほとんどディスクワークですが
それでも足腰を鍛えないと
いい絵が描けません
今年も毎月自転車100キロが目標であります
(ほんとは300キロと言いたいんだけど・・)

1月16日

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the blue planet
DVD8枚組のボックスセット
BBC制作の海洋生物ドキュメンタリー
脅威の映像の数々に
仕事をしながら観るはずが
ちっとも仕事が進まないので途中で観るのを止めました(笑)
冒頭の
神様のようなシロナガスクジラの海中映像からしてうっとりです
生き物だけではなく
水の惑星としての水の描写もすばらしい

地球って、ものすごい星です
われわれ人間のようなぬるい生き物が住んでいられるのが信じられない

1月17日

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touch the sound

聴覚障害を抱えながらもグラミー賞を2度受賞した
世界的パーカッションプレーヤー、エヴァリン・グレニーの
ドキュメンタリー映画

出会うものすべてを受け入れたい

というのは冒頭での彼女の言葉

フィルターを通さずにすべてを受け入れていくことは
実はとても楽なことなのかもしれません
傷つかないように自分を守っているはずのフィルター(先入観)こそが
自分を傷つけるのではないか
見終わった後、そう思わせてしまうような
素敵な映画です
ギタリスト、フレッド・フリスや日本の和太鼓集団鬼太鼓座とのからみもいい

1月18日

いただきものの赤だし味噌が大ヒット
一人暮らしだとなかなか味噌汁など作ることはなかったのだけれど
ここ数日は
せっせと昆布とかつお節で出汁をとり
毎日赤だし味噌汁をいただいております
料亭の味ですね〜

1月19日

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今日初対面の外モンゴルの人に
かとーさん、モンゴルに遊びに来てくださいよ
そしたら一緒に狼狩りをしましょう
と言われ
僕はニコニコしながら
誰が狼狩りなんかするもんか
狼は僕の中では、大好きな動物のひとつなのに・・
と心の中でつぶやいていたのですが
自然の最前線にいる人たちは
そうせざるを得ない状況にあるわけだし
実はそうすることで
そこの自然界のバランスがとれているのかもしれない
動物愛護などという観念なんて
彼らにとっては意味のないこと
でもね
僕はぬるい都市生活者なんだから
狼を殺す理由なんてないんだよ
誘わないでよ

地球温暖化に激しく貢献しているアート系都市生活者(笑)が抱きがちな
自然と人の共生という甘い観念の中に埋没していったのでした・・

1月20日

前日は昼食を食べ過ぎて
胃がもたれ
夜は久々に夜更かし
その割には今朝はやけに元気でした
やはり
健康的で規則正しい生活は体を弱くするという
野口整体の創始者、野口先生の説はただしいかも
人間の体は負荷を与えないと
弱ります
暴飲暴食、徹夜などはたまにすると
健康にいいのかもしれません(笑)

1月21日

毎朝5時に起きて
パソコンを立ち上げている間に
コーヒーを入れる
一日のうちでいちばん幸せな時ですが
メールの返事を書くことに夢中になっていると
ホットコーヒーが
あっという間に
アイスコーヒーになります
今年は例年に比べて寒いのですが
久々の冬らしい冬

雪が降らないかな〜

1月22日

お店で視聴すると、よく聞こえるけど
自宅に帰って聞くといまいちな音楽CD
展覧会前日
自宅で額装した絵を観て
お、なかなかいい出来かも、と思っていても
画廊に展示すると
いまいちな俺の絵

これには何かの法則が?

1月23日

絵を描きながら思うこと

猫と女性は「線」のいきもの
男は「面」のいきもの

1月24日

屈強な下半身にささえられた大らかな精神性
そして
繊細さではなく透明感
やっぱり下半身が鍛えられていなければ
(丹田に気が集まっていなければ)
こういうものは決して生まれない
と思わせる棟方志功の版画たち

棟方の版画を見ていると
無意識という荒海からやってくるあらゆるビジョンに対応できる
しなやかな身体性
を身に付けたいといつも思います
(荒海というよりは、近海のそれも海水浴場あたりの無意識を
拾って絵を描いているような気がするおれ・・(笑)

1月25日

グループ展の額を買うために
新宿世界堂へ
自転車で行きたかったけれど
額を担いでの自転車はちょっと危険かもと
久々に電車

1月26日

グループ展で展示販売する
豆絵本の絵を描きました
小さい絵を15点
大きさは縦横3、4センチくらい、30ページの猫絵本です
(谷中あずき堂発行)
タイトルは「おやゆび猫の一日」
なかなかかわいく仕上がりました
是非手にとって観てくださいね〜

1月27日

グループ展に展示するための
後藤との合作もすんなり出来上がって
一安心
タイトルは
another green world 2008
です
8年ぶりの合作
昔とは違う後藤の絵にふれられて
刺激的で楽しかったです
是非観にきてくださいね

1月28日

アジアハンドボール連盟の会長アーマドさんは
国際オリンピック委員会委員でもあるそうで
ハンドボールの疑惑判定による再予選開催を行うのならば
中東勢はオリンピックの東京招致に対して不支持に回る可能性があると示唆したようですが

是非、東京招致を阻止して欲しいものです

石原都知事の時代錯誤な夢を阻止できるのは
あなたたちだけです
よろしくお願いします

1月29日

にゃー

1月30日

搬入です
グループ展のメンバーの皆さんを知っているのは僕だけで
あとは初対面の方が多かったのですが
搬入後の飲み会では
いい感じで打ち解けてよかったです
出会いは化学反応ですから
何かが起こります
楽しみです

1月31日

明日からグループ展です
よろしければ是非いらしてください
僕の在廊は、1,2,3、9,10日です
他の参加者の皆さんもそんな感じです