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かものはし日記 2008年9月号


9月1日

数日前
NHKの科学番組サイエンスゼロを何気なく観ていたら
粘菌の移動の仕方を
コンピュータでシュミレーションしていて
それはとても不思議な光景でした
(実験している科学者本人も不思議だと言ってます(笑)
ひとつのパーツはとても単純な決め事にしたがっているだけなのですが
そのパーツをたくさん集めて
パーツの動きをシンクロさせず微妙にずらすだけで
障害物を回避したり
まるで生き物のような動きをすることに驚きました

生き物って
部分と全体はシンクロしているようで実は微妙にずれているのですね

最近どうも
日常にシンクロしすぎていたことをちょっと反省

9月2日

朝起きたら、日本の首相が仕事を途中で投げてました

親は、子供たちに
「なんでも途中で投げ出しちゃいけません」
と、いえなくなっちゃいますね
どうも日本の政治家は子供の教育上よろしくないようです

政治家のニュースは18禁にしてください(笑、いや笑い事じゃないです)

官僚と政治家のいちばんの目標は
自分たちのだめぶりを見せつけて
国民を政治に対して無関心にさせることですから
彼らの思惑はずっと成功してきたわけです
かっこ悪いけど
うまくいってます

かっこ悪いことを
恥ずかしいと思わないで
自分を信じて
一生懸命やった結果です

えらいよ、ほんと(笑、いや笑い事じゃ・・)

9月3日

突然プリンターが壊れました
なんか焦げるような臭いがするなあ、と思った瞬間
電源が落ちました
トランスかモーターか
長い間ほんとにご苦労様です
過酷な労働に耐えてくれて感謝です
さて
なにかひとつの家電が壊れると
たいてい申し合わせたように次々と壊れていきます
それがちょっと怖いです
みんな!頼むよ

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9月4日

後藤のグループ展情報

第八回自遊展
日本現代書展

後藤は書をやっているのです
後藤の書はいいですよ
絵とは全然違う雰囲気です
7日まで(通常19時まで、7日は17時まで)

場所は
東京都港区北青山3−5−25表参道ビル4F
アートスペース リピーナ

東京メトロ表参道駅A3出口をでるとほぼ目の前です
僕は土曜日にのぞきに行きます

 

9月5日

友人のライブ情報
北原久仁香さんと吉田慶子さんの
語りとボサノヴァのライブです
素敵ですよ、きっと
僕は28日の夜の部に行きたいです

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語り語らい&Bossa Nova LIVE
9月28日(日):14:00〜/18:00〜(2回)
出演
作家 北村薫、
Bossa Artest 吉田慶子、
語り女 北原久仁香

○朗読『語り女たち』(北村薫著 新潮社刊)より「海の上のボサノヴァ」 北村薫・北原久仁香
○トーク 北村薫・吉田慶子・北原久仁香
○ボサノヴァ・ライヴ 吉田慶子&田庫秀樹
 
♪「海の上のボサノヴァ」は、吉田慶子さんをモチーフに書かれた短編です。


チケット: 各回 前売り 2,500円/当日 3,000円 (全席自由・税込)

各回定員40名
予約状況により、当日券が販売できない場合もあるそうです。

予約:愛でる
FAXかE-mailで。
FAX 050-5204-3268
E-mail kunika.mederu@gmail.com

ギャラリー・オーク
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀3-12-7オークハウス1階
Tel 0422-44-9591
http://www.fiberbit.net/user/mtakano/
 
9月6日
 
空を見上げて
あの雲は何の形に見えるだろう
と考えるのが好きです
幸い
僕の部屋の窓の外は障害物もなく天に開けていて
ベットで寝転びながら
空を見上げていると
それはもう
あの究極の台詞を吐かずにはいられないのです
 
「雲はいいなあ」
 
いいよねえ、曇って(笑)
(僕の心の師匠であるフランスのコミックアーティスト メビウス先生は
「私の先生は雲である」
と、おっしゃっておりました。)
 
9月7日
 
後藤の「書」を観に行きました
後藤は「たけしの誰でもピカソ」という番組にも出演したことがある
前衛書道家、岡本光平のワークショップ形式の研究会に所属していて
その会のグループ展です。
書は一発描きです
一瞬の勝負
普段の後藤の絵とはまるで違う世界でした
まるで
電車が走る速度で
窓から見える景色が違ってくるように
絵も
描く速度で世界が変わります
 
速度は意外と大事ですね
 
9月8日
 
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書的裸婦像の探求って、いいかもしれない
 

 9月9日
 
写真家 松浦範子さんの個展
彼らの居場所
国境に暮らす先住の民「クルド」
を観に新宿へ
 
久々に感動しました
 
トルコ、イラク、イラン、シリアの国境地帯に
三千万人のクルド人が住んでいるそうです
彼らは自治独立を求めて長い間戦いを続けています
松浦範子さんはそんな過酷な状況の中で生きている
クルド人たちを撮り続けてきました

どんな過酷な状況の中でも
笑顔と人としての誇りを持って生きる人たち
人ってすばらしい
そう思わせる写真たち

シャッターを切れないこともある、と彼女。
どんなに写真を撮りたくても
被写体との関係性を壊してまで
シャッターは切らない
写真というものの暴力性と常に向き合っている
彼女の繊細さが
シャッターを切ったすべての写真に宿っています
それは
人に対する尊敬と愛情でしょう

観念やファンタジーとしての作品ではなく
行動としての作品
 
いやいや
のりちゃん、参りました
ほんとすごい
 
9月9日から18日まで
(10時半から19時まで 最終日は15時まで)
新宿のコニカミノルタプラザ ギャラリーC
 
是非!
 
9月10日
 
すべての行為は、暴力である
それゆえ
相手の世界に踏み込むときには
細心の注意を払わなくてはいけない
かといって
ただ関係性を守るだけでは
何も生まれない
ある衝動に従って
関係性を壊すことが必要なときもある
 
シャッターを切らない
シャッターを切る
 
関係性を守ること
関係性を壊して、新たな関係性を構築すること
 
ある状況の中で
この二つのどちらかを選択することができるのは
経験でも知識でも感情でもなく
自分のない先入観のないまっさらな感覚だけだと思います
 
作品というものに
意味があるとすれば
観る人に
そういう感覚を呼び起こさせることです
その感覚は「野生」と言ってもいいかもしれない
 
どんなに自然を排除し人工化された都市の中でも
この選択は
あらゆる場面で起こります
だから
常に自分の中の「野生」を研ぎ澄ませておきたいのです
 
そういう意味でも
のりちゃんの写真を観に行ってくださいね、って
俺は宣伝マンか(笑)


 
大容量のファイルの転送には
宅ファイル便やファイルオクールなどが知られてますが
そろそろ
個人で使える、自分専用ファイル便サーバーが
出てきてもいいのでは、と検索したら
ありました
自分専用ファイル便
専門的な知識も設定もいっさい不要の
サーバーです
おすすめ
 
9月11日
 
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9月12日
 
生きることに夢中になりたい
 
これがいちばんの欲望です
何かに夢中なとき頭は空っぽ
とてもさわやかです
 
人生のほとんどは
結果よりプロセスなわけで
プロセスが面白くないと
人生は面白くないのです
 
頭の中で騒ぎたてる
寂しさ、憎悪、諦念、絶望・・
今日はこいつらが少しおとなしくなってきて
ようやく創作モードに入れそうな気がしてきました
 
9月13日
 
無料動画サイトで
アニメ「無限の住人」をつい観てしまいました
(絵がうまいなあ、と思っているうちについつい・・)
アフタヌーンで連載中の時代劇漫画をアニメ化したものです
刀で切られても、傷口を再生してくれる虫を体の中に飼っているため
決して死ねない剣豪が主人公
 
これは、時代劇版100万回死んだ猫ですか?
 
「つれえもん抱えているのは、おめえだけじゃねえんだよ。」
 
という台詞がよかったな〜
 
 
9月14日
 
久々の荒川サイクリングロード
ようやく夏の日差しが弱まり
サイクリング日和になりました
週末のサイクリングロードは
かっこいい高級自転車がたくさん走っています
観ているだけでも
うっとりです
 
リカンベントも見かけます
SFに出てきそうな変な自転車
 
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リカンベント プログレッシブ roadstar oss
 
乗りにくそうに見えますが
実は乗りやすいらしいです
(乗りたいとは、あまり思いませんが(笑)
 
今日は70キロほど走りました
 
9月15日
 
 
国破れて山河あり
 
という言葉がありますが
リーマンなんとかが破綻したところで
人々はもくもくと生きていくわけです
世界経済がどうにかなったところで
たいした問題じゃないような気がします
 
しかし
経済というものは
人の良い面が出にくいジャンルですね
 
9月16日
 
ピンクフロイドのキーボーティスト
リック・ライトが亡くなったのですね
友人のブログで知りました
 
リックは
リーダーのロジャー・ウォーターズに、おまえのプレイは換えがきくと言われ
フロイドを脱退したのですが
そんなことを思っているのは世界中でロジャーだけです
4人のメンバーの誰が欠けても
ピンクフロイドではないのです
地味ですが、彼のプレイなくしてフロイドはありえない
これで、フロイドの再結成はなくなりました
(2005年のライブエイドが最後の勇姿)
 
ピンクフロイドは僕の精神の故郷です
中学生の時に聞いた名曲エコーズの衝撃はいまだに鮮明です
フロイドの音楽には何度も救われました
本当に感謝の気持ちで一杯です
 
ありがとうございました
 
9月17日
 
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杉浦非水的モダニズム
 
9月18日
 
 豆本 おやゆび猫 第二弾 
「おやゆび猫の赤い糸」(制作、谷中あずき堂)
の絵が出来上がりました。
来月の豆本フェスタで
谷中あずき堂さんより販売予定です
もちろん通販も予定しております
詳細がわかり次第
お知らせいたします
 
どぞ、よろしくお願いします
 
 
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おやゆび動物組合の方々
 
9月19日
 
横浜の工藤公康投手が来期もやるそうで
28年目だそうです
 
さすがっ!
 
カズもそうですけど
長くやっている人ってすばらしい
愛を感じます
 
僕も
絵を描くのをやめたりしませんよん
 
愛は経済のように右肩上がりではないのです
むやみに盛り上がったりしません
盛り下がったりもしません
淡々としています
 
9月20日
 
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klaus schulze & lisa gerrand /farscape
 
ジャーマン・エレクトロニックロックの御大 クラウス・シュルツ

dead can danceの歌姫 リサ・ガーランド
のコラボレーション
シュルツの用意したマテリアルに対して
リサがそれに即興で歌を付けた
一発録音だそうです
 
螺旋を描いて
少しずつ上昇していくような
シュルツ独特の反復音楽に
自然を感じたままに即興で表現する北欧先住民の音楽のような
リサの歌が絡みます

辺境の精神
 
farscapeというタイトルのように
魂は常に辺境にある
そんな音楽です
 
 
9月21日
 
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最近、しっくりくる音楽がないのが
悩みの種です
困ったな〜
 
9月22日
 
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うーむ、困った
 
9月23日
 
知人が絵本展に出品しているそうなので
散歩がてら
上野の東京都美術館へ行ってきました。
プロアマ混在の絵本展
プロのそつのない作品に比べて
アマチュアの作品は
時折いかれた作品がいくつかあって
なかなか楽しめました
 
もっと狂わないといけないかも
と、ちょっと反省
 
モラルより生命力(狂気)ですね
 
 
王監督退任
王さんは、僕らの世代にとっては
尊敬する人ナンバーワンです
お父さんです
イチロー選手も言っていましたが
人として選手としての「気品」がありました
 
ご苦労様でした
 
9月24日
 
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first communion * piercing the veil(live)
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summer snow
/william parker & hamid drake

ベーシストのウイリアム・パーカーとドラム、パーカッションのハミッド・ドレイクのコラボレーション
ベースとドラムは、ジャズの背骨です
今一度
背骨に立ち返ってみるのもいいかもしれません
骨太ベースとアフロ・パーカッションのポリリズムが気持ちいい
 
気持ちいいのは精神ではなく
体である
と再認識したい今日この頃
 
9月25日
 
絵描きに限らず
クリエイターというものは
独自のスタイルを生み出して
安心したい
という願望があります
あるスタイルを構築すれば
営業的にも有利ですし
安心なわけです
でも
安心したいという願望の中に無垢な想像力は
存在しないのです
 
それが悩みの種
 
安心したいという願望の中には恐怖が存在します
勇気は恐怖の反動に過ぎないので
使えません
恐怖を感じずにいるには
無量の洞察と恐怖への理解が必要になります
その中に
爆発的な想像力が存在し・・・
 
哲学って、ただの愚痴だな
 
やれやれ
今週はいかん
とてもいかんな〜(笑うしかない)
 
9月26日
 
小泉さんが辞任されるそうですね
面白いおじさんでした
世間では日本をめちゃめちゃにした人という評価ですが
たいしてめちゃめちゃになっていないような気がします
もうちょっとめちゃめちゃにして欲しかったです(笑)
結局
自分の政治基盤を息子に継がせちゃう辺り
改革も中途半端な気持ちだったことが透けて見えます
 
本当の改革者は、社会の中心にはいません
右肩上がりとか業績とかに関心を持たない名も知らぬ人たちが
社会の外側で
ひっそり着実に
行動を起こしているはずです
 
9月27日
 
は虫類な一日
 
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フィジーで発見された
新種のイグアナだそうです。
名前は、「ぶらぶら」
いい名前ですね(笑)
 
NHKでやっていたコモドドラゴンのドキュメンタリーがすばらしかった
コモドドラゴンとは
インドネシア、コモド島に生息する
体長3メートルの肉食のオオトカゲです。
驚いたことに
コモドドラゴンの生息地には村があって
彼らと共生しているのです。
村の子供たちは
恐れながらも
彼らを
「自分たちと近い存在」
「友達」
と言っていたことが印象的でした
どう猛なコモドドラゴンが
家の軒下で昼寝をしてたりして
猫のようにかわいいのです
 
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9月28日
 
中島史子さんのジュエリー展「バルセロナ・ショック」
を観に仙川へ
甲州街道を自転車で走っていると
甲府まで125キロという看板が。
追っ手から逃れて甲府まで行っちゃおうかな
という気分になります
(追っ手って誰だ(笑)
 
中島さんのジュエリーは
ジュエリーという概念を逸脱した
オブジェのような感じなのですが
でも、ジュエリーなんです
そこがすばらししい
 
その後は
北原久仁香さんと吉田慶子さんの
ジョイントライブのため仙川から三鷹へ移動
最初に北原さんがボサノヴァの歌詞の日本語訳を朗読し
その後吉田さんがその曲を歌うという構成が面白かったです
吉田慶子さんのライブを聴くのは2年ぶりくらいですが
相変わらずのエンジェルボイス
人間の声に聞こえません(笑)
大きく息継ぎをしながら歌うのが彼女の特徴のひとつですが
ブレス・パーカッションと言ったらいいのでしょうか
それが
歌にリズムと生命感を与えているような気がします
うっとりです
 
帰りは、小雨が降る中
井の頭通りを疾走
行きはのんびり走っていた連れのYさん(女性)が
帰りはものすごい速度で走るのでびっくりしました
(平均速度26キロ)
さすが登山で鍛えた脚力ですな
 
途中、春日駅ちかくの
「烈士洵名」(れっしじゅんめい)というラーメン屋さんに
寄りました
大麦を使った太麺は、石臼でひいた田舎そばのような
感じではまってしまいました
リピーターになりそうです。
 
今日は60キロほど。
足に適度な疲労感があって
心地よし
 
9月29日
 
本来お金というのは
それと対価のモノと交換するためにあるもので
お金がウイルスのように
勝手に増殖したり
突然消えたりするというシステムってどうなんでしょう
世界金融恐慌とはいうけれど
お金があるべき姿に戻るだけのような気がします
違うのかな
素人にはさっぱりわからない
 
9月30日
 
なぜか今月はキャベツが
食べたい月でした
今月消費したキャベツは4つ
一週間で一個のペース
おなかの調子もいいです
さすがキャベジン