かものはし日記9月号


9月1日

歳のせいか、やけに早起き?
5時半起床
しかたがないので散歩に出かける
早朝はしーんとしているのかと思っていたら
けっこうにぎやか
近所は飲屋街
この時間帯は
朝まで飲んでいるお客さんが帰り支度をしている時間帯らしい
みんな元気だよなー
何で朝まで飲み続ける体力があるのだろう

先輩のイラストレータの方々が
結婚祝いにとバーミックスを送ってくださったので
早速使用
ジェノバ風バジルのスパゲティを作る
とてもおいしくできました
これで僕に作れない料理はなくなったな(笑)

9月2日

Uボートの機関室か
ここは?
艦長、これ以上スピードを出すとエンジンが焼き切れます!
っていうくらい暑い今日
東京の気温 37.5度
うーむ、体温より暑い

青山ブックセンターで
レシピの本を何冊か購入

妻の要望により
プッタネスカを作る
知ってる?プッタネスカって・・
要するにトマトベースでオリーブの実がいっぱい入っているスパゲティです
食ったことないものを作るのは
レシピ通りとはいえ
イメージがわかないのでちょっと難しい
さらに
オリーブの実から種を取り出すのに手間取って
ちょっと切れる

9月3日

昨日今日と近所の神社は秋のお祭り
笛と太鼓の音色を聞きながら
御神輿を担いでいるのを間近で見ていたら
思わず涙が出てきた
なぜ?
ラムネを飲んで、お好み焼きを食べて帰る

そういえば今日は朝から
石原軍団の私設軍隊が
帝都で軍事演習をする日
6機編隊の軍用ヘリが飛んでいるのをマンションのベランダから見上げていたら
頭の中で
ワルキューレの騎行が鳴っていた

今日はショウガの炊き込みご飯
ショウガをいっぱい入れるとおいしいよ

ジャイアンツがもう少し負けてくれると
9月のプロ野球は楽しめるのにな
プロ野球は9月がいちばんおもしろいのに、
残念

9月4日

プッタネスカの食材が余っているので
今日もプッタネスカ
一度作って
一度食べればもうこっちのもの
今日は上手に出来ました

昼間は久しぶりに遠距離散歩
チャリンコの多用と妻の趣向に合わせたイタリアンのせいで
最近ちょっと太り気味
散歩の途中で俳句談義で盛り上がっているおばあちゃん達に出会う
「俳句って感情を入れてはいけないのよ」
「季語重なりはだめなのよ」とかね
どっかで聞かされた話ばかりだ(笑)

展覧会で売ったポストカードの通販を始めました
目次の通販の文字をクリックすると
友人のデザイナーのホームページにジャンプします
そこに購入方法が書いてありますので
どぞよろしく

ポールオースターの若い頃のエッセイが本になった
エッセイだから買うのを迷っていたら
たまたま図書館の新刊コーナーにそれを見つけて
ラッキー

9月5日

そういえば
数日前たまたま妻と本屋で遭遇したのだが
彼女は僕とは気がつかず
近くまで来たのに去っていってしまった
しかたがないので声をかけたら
なんか、がらの悪い人がポールオースターの新刊を読んでいたので
怖かったから逃げた、と言う
俺ってそんなに見てくれが怖いかな

自然体
自然体で立つというのは
高速で回転するコマのようなこと
自分の頭の中でコマを回し
そういう立ちポーズを描く練習をする

何の気なしにCD屋さんに入ったら
1972年のアースバウンド時代のキングクリムゾンのライブCDを見つけたので
当然のように買う
コルトレーンタイプのいちばん生々しいクリムゾン
メル・コリンズの唸るサックス
絶叫するボズ・バレル
もうお前らとはやりたくないと思いながらむちゃくちゃ弾いているロバート・フリップ
空中分解寸前の緊張感
お互い愛しているけど仲が悪いっていうのはいいねえ(笑)
この時代がいちばん好きさ

9月6日

(昨日の続き)実際聞いてみると
ライブ音源がデジタル処理されてクリアになっている分
臨場感に欠けていて今ひとつ盛り上がらなかった
ノイズばりばりのままCDにして欲しかったのに

お互い愛しているけれど仲が悪い、という緊張感
加藤と後藤はけっこう仲良し(笑)
そこがネックか?

友人が「加藤龍勇」うちわを作ってくれました
(加藤龍勇って名前が書いてある)
もう夏は終わりだけれど
まだまだ暑いのでうちわで扇ぎつつ
絵を描きます
ありがとうございます

9月7日

たったひとりでゴミ溜になった干潟を何年もかけて掃除をして
ラムサール条約に指定されるくらい
美しい干潟に戻した人のドキュメンタリーをテレビで観た
祈りとは
手を合わせることでもなく(それも大事だけれど)
語ることでもなく(それも大事)
行動すること
(ちょっと反省)

今日はサバの塩焼き

9月8日

仕事でカピバラ
実はちゃんと写真を見て描いたことがなくて
いままで
勝手な思いこみで描いていたのですが
今回はちゃんと描こうと
ネットでカピパラの資料写真を検索していたら
あまりにプリチーな写真ばかりなので
ついついダウンロードに気合いが入ってしまい
仕事になりませんでした。
長崎バイオパーク
カピバラが100匹以上いて
さわり放題
長崎バイオパークのカピバラは
俺に触られたがっていると見た!
いくぜ、秋になるまでまて!
絶対今年中に行く

9月19日

久々に
アルバート・アイラーの「GHOSTS」を聞く
ゴーストとは幽霊ではなく精霊という意味です
コルトレーンも演奏活動の後半は次第にスピリチュアルな方へ
なにか神がかり的な展開をしていき
ますます凄みを増していくのですが
アイラーはコルトレーンより一年も早く
スピリチュアルな方向性を確立していました
それに
コルトレーンより何となく楽しげ
何となく多神教
(コルトレーンは一神教っぽい)
何となく気が散っていていい感じです
僕は両方とも大好きです
気分で聞き分けてます
今は多神教気分

9月21日

ピーターガブリエルの新譜を買ったのだけれど
今ひとつ盛り上がらず
いろいろなジャンルの音楽を取り入れ
センス良くこなしているし
ガブリエル節は健在なのだけれど

9月22日

隣の工事中のマンションがだんだん完成しつつある
毎日うるさいけれど
建物のできるプロセスを眺めるのはけっこう楽しい
思ったよりいい加減に作っているのがすごい(笑)
柱の鉄筋はね
3階建てなら3階分の長さの鉄筋が入っていると思うでしょ
実は
階ごとに継ぎ足しているのさ
いいのかな
まあ低層マンションだからこの程度でいいのかもしれないけれど

9月23日

大通りを車をよけつつ横切るゴキブリを発見
奴はゴキブリ・コロンブスか?

明日はサッカ−準々決勝
サッカーの時だけナショナリスト
がんばれ日本!
というか
先週からサッカーで頭がいっぱい
ブラジル戦は緊張で死ぬかと思った(笑)

9月24日

2-1で勝ったと思い
後半15分を残して
パスタを茹でるために
席を立ったのが敗因
バタフライ理論を適用すれば、負けたのは私のせいでしょう、多分(笑)
アメリカはよくわからないけれど
まったりとした不思議な強さがありました
みんながんばりました
日本の若者は素敵だ
ありがとう

9月25日

PKをはずしたのがヒデでよかったなと思いました
彼なら文句を言う人はいないでしょう
何せ日本サッカーをここまで引き上げたのは
彼だもん
ファンを
天国気分にさせたり
地獄にたたき落としたりできる人が
スーパースターと呼ばれているのだから

9月26日

後藤の話によると
アメリカ戦で日本チームは
アメリカをなめていたらしい
まあ
オリンピックの準々決勝で
相手をなめて負けてしまうというのも
強豪チームになってきた証というものさ(笑)

巨人の優勝セールがあるというので
近所のサティへお買い物
けっこう閑散としていて
どこで優勝セールをしているかわからず
(巨人軍の応援歌はガンガン流れているのだけれど)
通常の値段で食材を買って
がっかりして帰る

イラストレーター業15年目で
ようやく
絵の具を乾かすのにヘアドライヤーがとても便利
というのに気がついた(苦笑)
いままでヘアドライヤーなんて
使ったことなかったからね。
結婚すると
部屋の中に見たこともないものがいっぱい落ちているので
試しにいろいろ触ってみるのだ

9月27日

2週間前に巨人ファンになったばかりの美人編集者と打ち合わせ
劇的な巨人の優勝をビデオで何回も観ていたので寝不足らしい(笑)
巨人の想いを
高橋と二岡(巨人の3番と7番バッター)想いを熱く語りながら
文字稿をチェック
そうそう
その原稿がそうなのですが
加藤の絵本がでます
タイトルは「だきしめたい」(朝日ソノラマ)
多分11月後半にでる予定です
是非手にとって観てやって下さい
動物がたくさんいます
カピバラも
もちろんかわうそも
ちっちゃい絵本です
彼女は打ち合わせ後サティへ
優勝セールで何かをゲットするらしい(笑)

なぜか
絵が完成に近づいてくると
妙に寂しくなってしまうのです
やっている間はまだこんなに描かなきゃいかんのか
と思ってやっているのですが
終わりに近づいてくると
なんだか物足りないような
寂しいような
もう一回描き直したくなるような(笑)
誰にも見せたくないような(笑)
ほっとするような
自分の中の複雑な感情に負けて
打ち合わせ後はがっくりと寝入ってしまいました

9月27日

自信なんてない
「自信」なんて無神経な観念は持ち合わせていない
自信があったらこの仕事はしていない
だって
ドキドキしないもん。
自信がなくて
うまくいくかどうかわからなくて
ドキドキするからおもしろいのであって
自信満々だったら
やる意味がない
自尊心を満足させたいのならば
自信は必要だけれど
絵描きは勝負師ではないからね
でも
自信はなくても余裕は大事
余裕は欲しい
とっても

人混みの中で
誰かと肩がドンとぶつかったりするのではなく
手がバチッとあたったりするのではなく
ふっと
指と指が触れ合う瞬間って、ありません?
その瞬間がとても好きです
ほとんど意識をしていないので
どんな顔の人かもわからないし
ふれた瞬間に
振り向いて確認するわけでもないのだけれど
一瞬でも
触れるか触れないような接触を持った誰か
指先に残ったその人の感触
何かとても不思議な感じがするのです

電車の中
駅に着く手前でおじさんが席を立ったので
空いた席に座ったら
やけにシートが熱かったので
ひょっとしたらあのおじさん、体調悪いんじゃないかと
思ってしまいました
お気をつけください
季節の変わり目です

7月28日

反省とは
想像力の再構築です
くよくよしててもなんにもならない


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