かものはし日記 2013年11月号


 

11月1日

マイコンボードarduinoにLM35(60円)という温度センサーを付けて温度計にしてみました
我が家は天気のいい日は日当たりが良いので暖かいのです
(夏は地獄ですが・・)

好きなことをやっている人は笑顔が素敵だ

上原投手、すごいねえ
本当に好きなことをやっている人って
それを「諦める」という観念がないのね
諦めるって
プライドのためか
お金のためか
好きじゃないことを無理やりやり続けていて
辛くなった時の言葉ですもんね

11月2日

友人が多数参加しているグループ展を観に行く
13歩展@神楽坂
友人の描いた「千手観音」にぐっときました
淡い筆使い
浮かび上がる柔らかな曲線がかわいい
僕も今仏像を描いているので
刺激になりました
ほのかなかわいさって大事

その後はいつもの「たけちゃん」で宴
(たけちゃんは神楽坂では安くて有名な居酒屋)
居酒屋のテレビで日本シリーズ観ました
マー君がついに負けて
最終戦までもつれこんだいい日本シリーズですね
野球はこうでなくちゃ

11月3日

aruduinoに時計も付けてみました

学生時代の一人暮らし
はじめて料理をするときも そうでしたが
入門書というのは
どうしてここでこうするの?
という理由がすべてが書いてあるわけじゃありません
細かいところははしょってあって
とりあえずやってみろという感じ
これだとなかなか応用がききません
arduinoの入門書もプログラミングの細かい説明がありません
ちょっと違うことをやろうとするとどうしていいのかわからない
適当にプログラムを書き換えてためすしかないのですが
間違ったら指摘してくれるし
すぐにコンパイルしてロードできるのはなかなかの親切設計
何事も初心者を抜け出るには
試行錯誤を繰り返すしかないのね
(コンパイルとは
テキストで書かれたプログラムを
機械に理解させるため、機械語に翻訳する作業です
(もちろん自動)

11月4日

何億円も横領する人って
たいてい
女性に貢いだりとか
ブランド品を買うとか
外車を乗り回すとか
ありきたりなことにお金を使うんでしょうね
スーパーコンピュータを買うとか
宇宙人と交信したいので
巨大なパラボラアンテナを買いました、みたいな人って
出て来ませんね
残念です

11月5日

山と旅の画家、中村みつをさんの個展へ@恵比寿

複雑な絵ではないのに
濃密な空気感がすごい
不思議
持ち味というのは
分析できない
分析できないものが
生命力なのね

今日は自転車日和な秋晴れ
ギャラリーからの帰り道は
東京タワーの横を走り抜けるコースがお気に入り
ちょっとした上り坂が気持ちいいのです
途中
秋葉原によって
arduino関連の電子パーツを物色
(仕事しろよ、かとー、と内なる声)

うちのarduinoさんに
イーサネットの拡張カードを買い足して
(aruduinoの世界では拡張カードをシールドというそうです)
ネットワーク時計を作ろうとしているのですが
スケッチを
何度書きなおしてもエラーが出るので
放置
(フィジカルコンピューティングの世界では
プログラムのことをスケッチというそうです、いちいち小洒落てます)

11月6日

ようやくNTP時計(どこかのサーバーから時間が送られてくる)&温度計が完成
通信遅延があるにせよ時計はそこそこ正確でしょうが
温度計は?
室温が高すぎるような気がします
ほんとにこんなに暖かいのかな・・

思い込みのせいで
長らくプログラムの記述の間違いに気が付きませんでした

思い込み

物心がついた時から思い込みは始まってます
それぞれが
思い込みによる勝手な世界に生きてます
それが正しいと思っているから
その幻想から決して出られない
ほんとのことは何も気が付かない
知識と経験に培われたどんよりとした思考の世界
先入観によって良し悪しを決定する世界

ときどきハッとする
催眠状態から目が覚める

その「ハッ」を大事にしたいです

11月7日

順番

この世界は「順番」が一番大事なようです
順番が全てと言ってもいい
お皿を洗うという簡単なことから
絵を描くのもそう
(下描きからペン入れ、彩色・・)
プログラミングという高度なことまで
ようするに順番。
段取りを間違えると
誰かが激怒したりして
大変なことになります
食品の偽装もとりあえずバレる前に謝っておこうというのは
きっと企業内に出回っている危機管理マニュアルに
その順番が適切であると書いてあるのでしょう
最近じゃあ
ご飯を食べるのも順番があるそうです
(ダイエットにいいらしい)

歳をとると
この順番がめんどくさくなる
(下描きはしなくてもいいんじゃないか・・)
そして
新しい順番が覚えられない
あ、プログラミングの話ね(笑)

11月8日

三段重ね

arduinoは、本体の上にシールドというモジュールを重ねることができます
一番下は本体
(先週の水曜日に買った)
2段目はイーサネットのモジュール
(今週の月曜日に買った)
3段目は汎用のモジュール
(昨日買った、今週はよく秋葉原に通った・・)
ここで回路を組みます
あれよあれよという間に3階建てになってしまいました(笑)
こういうところが
メカ好きのおじさんにはぐっときます
今の子供がうらやましい
僕の子供の頃は電子ブロックという電子工作おもちゃがありましたが
それの進化系ですね

それにしても
プログラミングの段取りが覚えられない
理解した瞬間に忘れるのはなぜ?

11月9日

いつも個展などでお世話になっている新宿経王寺で出している
季刊誌の表紙を描かせていただくことになりました
ご住職から
音楽をテーマになんでも描いていいよ!といううれしいお言葉を頂いたので
一回目はピンクフロイド
初めて聞いたのが小学生でしたから
かれこれ40年ほどのお付き合いというか
僕のパーソナリティの一部です
超名盤「狂気」の
breathe in the air(生命の息吹)

great gig in the sky(虚空のスキャット)
をイメージした感じで描こうと思ってます

何度聴いてもいい曲です

洋楽は歌詞の意味がわからないので
音の響きだけが伝わってくるのがいいですね
邦楽は音より
、やっぱり歌詞の意味が流れ込んでくる
良かった、英語がわからなくて
(負け惜しみ)

二回目はジョン・ゾーンかな

11月10日

朝からちょっと大きめの地震はあるし
天気は荒れ気味

スティーブ・ジョブズの自伝映画が公開されるようで
わたくしは不愉快な気持ちでいっぱいです(笑)

他人の物語を経験したところで
なんの参考にもなりません
ジョブズの人生はジョブズというハードウエア上でのみ
完璧に動作するわけで
他人の上に載せても動かない
自分の人生の参考にする、という言葉も
表現を変えれば
自分の人生によけいな先入観が増えただけで
この先入観は自分の人生にとっては誤動作の元です
人生は何が起こるかわからないから面白い

物語に依存するなんてつまらないことです

11月11日

寒くなりました
そろそろ押し入れからストーブを引っ張りだし・・
というのはうそで
ストーブはずっと出しっぱなし。
積もったほこりを拭きとって、動作確認

実は
扇風機も出しっぱなし

11月12日

ハンダ付けも慣れてきて
うまくなったなあ、と油断していたら
そばにあったソースのパックにハンダゴテで穴を開けてしまい
ソースが流れだしちょっとパニック

やだね
一人暮らしって
かならず机の上にソースがあるんだから(笑)

電飾増えました

8x8マトリクスLEDを付けてみました
あやしげな中国製のキットで説明書もなくちょっと手こずりました
字も横だし(これは「S」)
ソース臭いし

(実は、arduino本体も中国製の互換基板
バッタモン好きです、どうも純正品って苦手)

11月13日

ポスト長嶋さん

かもしれない元総理大臣小泉さんが
再び我々の視界に入って来ましたね
小泉さんも直感の人ですから
なにかひらめいたのでしょうか
日本人は
石橋を叩いて
結局壊しちゃって渡らなかったという国民性ですから
こういう方がたまにかき回したほうがいいのかもしれません

グループ展のお知らせ

毎年恒例の日本酒ラベル展です
場所はいつもの恵比寿のギャラリーまぁる
会期は12月3日(火)から12月8日(日)まで
宮城県の酒蔵 一ノ蔵さんとのコラボです
12月4日の19時から
一ノ蔵を愉しむ会があります
美味しいお酒とおつまみ(笹かまとか宮城の物産です)
参加費も1000円とリーズナブル ぜひいらしてください

絵の売上の一部は被災地復興支援に寄付されるそうです
よろしくおねがいします

水の花、風の花、光の花
パネルにリキテックスガッシュ
148mm x 210mm

(すいません、都合によりこの絵の展示はなくなりました
後日別の絵をアップします)

11月14日

ビールの炊き込みご飯というのがちょっと気になる


後藤と一緒に仕事をしていた時
ウインナーとキャベツと何かの ビール煮というのを作ったことがあるけれど
(20年くらい前のレタスクラブに載ってたレシピ)
なんでもおいしいと言って食べる後藤も
おいしいとは言わなかった

早朝入稿

外はまだ真っ暗
寒いですけれど空気も澄んでいて
月がとてもくっきりと見えます

イラストレータのデータを印刷所へ入稿するときは
間違えると大変なことになるので
なるべく頭のはっきりしている朝方にすることにしてます
こればかりは
なんでもLINUXな私でもwindowsで。
印刷所が対応してませんから
(対応しているところもありますが
そういうところは高いのです)

arduinoで
一個で8つのLEDを制御できる
シフトレジスタというロジックIC(74HC595)を使って
LEDを2x2x2の立方体に空中配線して光らせてみました
(ちょっとわかりづらい
このごちゃこちゃした配線もアートです(笑 )
ゆくゆくはLEDで彫刻みたいなものを作りたいのです
個展で展示しちゃったりして・・
(夢ね)

NTP時計はraspberry piに移植
raspberry piはarduinoと違ってほとんどLINUXパソコンなので
電子工作をするにはちょっと複雑で難しい
敷居が高い
君は、僕のスキルが上がるまでしばらく
ファイルサーバーと時計でいてください

11月15日

二の酉

当日の午前0時から始まっているので
まだ日も登らない早朝
散歩ついでに酉の市を覗いて来ました
明け方ですが
みんな屋台で呑んでます(笑)
年々露店が少なくなっているような気がするのは
不景気なのか
後継者がいないのか
別の理由があるのか
ちょっと寂しい

もちろん朝から呑むわけじゃないので
家に帰ります

11月16日

新米をいただきました

新米はいい!
炊飯器の蓋を開けると
お米が水晶のように光ってます
今だけです
年を超えるともうだめかも

日本人はやはり米だな、うむ

11月17日

これはイケメンに違いないと思わせる
男前 の頭蓋骨を描くのは
けっこう難しい

夜、自転車で街中を走っていると
ちらほらと
街路樹にイルミネーションが。
年末です
うちの近所の街路樹はピンク色の発光ダイオード
吉原が近いからピンクなのか
青や白だと冷たい感じだからピンクなのか
発光ダイオードの光って冷たい感じなので
色を 選ぶのが難しいかも
僕の仕事部屋も
16個の発光ダイオードを制御できるICをみつけて
さらにピカピカしてます(笑)

11月18日

今日は暖かいなあ

とはいえ
太陽は元気がないらしい
太陽の元気のバロメータである黒点が
今年は異常に少なくて
地球は寒冷化すると言う専門家もいるみたい
意外と
人間が原因と思われる温暖化とうまくバランスがとれちゃったりして
(そんなにうまくはいかないか

11月19日

水の花の種

140x180mm
木製パネルにリキテックスガッシュ

10000円

すいません
ギャラリーまぁるでのラベル展(12月3日〜8日)に出品する絵を
こちらに変更します

よろしくお願いします

普通の絵を描くって結構難しくて
つい
奇抜なアイデアやセンスに頼りがち
普通とは
普遍に通じていること
ととある大御所漫画家がおっしゃっておりました
普通でいいんですよ、平々凡々で
と昔とある霊能力者のおばさんがいってました
早すぎた天才ってたくさんいますけど
早すぎた凡人というのはなかなかいません(意味不明、笑)
普通って結構手強いんじゃないの?
と最近思います

11月20日

ラベル展の絵を納品
また青なの?寂しい絵ね、と画廊のオーナー
(上の絵ね)
まあしょうがない
僕の絵は確かに寂しい(笑)

16個のLEDを制御
テキサスインスツルメンツのLEDドライバIC TLC5940
お値段ちょっと高めだけど
明るさを4096段階に制御できたり
明るさのばらつきの補正もできたりする優れモノ
仕事でリテイクを食らって
ドツボにはまっているのに
つい手がLEDに・・

電子工作ファンはLEDファンが多いそうですが
わかる気がします
LEDの制御の専門書もあるみたい
やっぱりきれいだよねえ

今日はギャラリーの帰り
秋葉原の秋月電子によってLEDを40個買って来ました
他に
ドップラー動体探知機のキットが魅力的でしたが
(映画エイリアンに出てくる探知装置に近いのかな)
一人暮らしで
僕しかいないのに反応したりすると怖いので
買うのはやめることにしました(笑)

11月21日

写真で一言ぼける、というユーザー参加型webサービス
bokete」で見つけました

みなさんさすがです
お笑いって一番大事

これとこれが好き


11月22日

この世界がこんな感じになっちゃったのは
人類の「無意識」のせいだそうです
確かに
思考は無意識に
ほとんど癖のように
自分と世界を分け、壁を作り、不必要なものを排除します
その無意識の具現化が今のみんな自分勝手なばらばらな世界
なんでも物事が二極化するのは
自分の思考がそういうふうになっているからだと思います

この勝手に他人を憎んだり差別したり
自分を卑下したり落ち込ませたり
ほおっておくとほとんど文句しか思い浮かばない
無意識というデーモン(悪魔じゃなくてバックグラウンドで動作しているプログラム) を止めるには
どうすればいいのか
ということですよね

11月23日

現実だったらどろどろ

linux mint 16がリリースされました
今度のバージョンネームはペトラちゃん
(linux mintはバージョンごとに女性名が付いているんです)
今年の7月に前のバージョン(15)のオリヴィアちゃんに出会って
まだ4ヶ月ほどなのに
もう次の女の子に乗り換えるのか!
罪深いぞ
まだ前の女房(windows)との関係も完全に切れていないのに・・

って、すいません
表現が下世話で

お気に入りのxfceデスクトップ版がまだリリースされていないので
なんとも言えませんが
cinnamonデスクトップのペトラちゃんを試験的に導入中です

USBオーディオ(USB DAC)がすぐに使えます
すごい!
前のバージョンでは
設定ファイルを編集しないと使えなかったのに
着々と進化してます
(XPの後釜をねらってますから、がんばらないと)

11月24日

不満欠乏夢希望

不満や欠乏を原動力に絵を描いている絵描きが
手にする充足感はほんのつかの間
いつかすごい絵がかけるんじゃないかという勝手な妄想(希望)だけが頼り
結局ひたむきに絵を描くことができず
永遠に夢だけを描いて終わる

あれ、おれのことかな(笑)

不満も欠乏も夢も希望も
ポジティブもネガティブも同じ事です
情熱とはあまり関係ないかもしれません
原動力がどこにあるのか
プライドなのか
情熱なのか
いつも注意してます

11月25日

3日連続麻婆豆腐

昨日の夕食もそうでした
明日の夕食も多分そうなる

11月26日

ゆとり世代のアヴァンギャルド

brian eno x nicolas jaar x grizzly bear

23歳の若者が御大ブライアン・イーノ先生の音楽をリミックス
絵の世界でいったら
僕がメビウス先生の絵にレイヤーを貼って
上から描き足すみたいな恐れ多いこと
(そんなこと考えたこともないよ)
いいね、音楽業界はお気楽で(笑)

nikolas jaarの音楽は
アヴァンギャルドだけど聴きやすいという感じでしょうか
たまに
何を聞いているんだかわからなくなります

space is only noise というタイトルの彼の単独アルバムが
ジャズっぽくてなかなか良かった
ゆとり世代もあなどれませんね

11月27日

酉の市 三の酉

ピンポンと鳴ったので
玄関に出たら大家さん
いつものようにマンション周りの照明の交換を頼まれたのですが
「いやーかとーさん、いてよかった!
今日は酉の市だからいないと思って。」
って、どんだけ酉の市好きなんだ
いますよ、普通に。
大屋さんに限らず
人って他人に勝手なキャラ付けしますよね

といいつつ
最終日なのでお参りを
神様等はあまり信じていないので
拜むときは無心
とはいえ
信心うんぬん言う前に人としてフリーの絵かきとして
無事に生きていることに感謝します
(神様と言うより皆様のおかげです)

屋台で
ビールと焼き小籠包
シャービン(中国風お焼き)もそうですが
屋台は中国系がおいしい です

11月28日

秘密保護法

だれだって
真実より自己保存が大事
他人には知られたくない真実がいくつかあり
自分で認めたくない真実がいくつかある
さらに自己保存を社会で機能させるために「偽善」というシステムまである
そうやってだましだまし幻想の中で生きてきたぼくらは
国家が秘密を保護しますと言ったら
ああそうですかと言うしかないかな
ただ
ずっと幻想の中で生きていければ幸せだけど
真実は突然牙をむく
でも
僕はそれを愛だと思いたい

夜は西新井で宴
ここのお店は昼間は酒屋さん
夜は飲み屋さん
いわゆる角打ちのおしゃれな進化系ですな

11月29日

人生と絵

絵を描く過程を簡単に書くと
1.お、この仕事は意外とちょろいな
2.あれ、なんかおかしい。でもこのまま行ってしまえ
3.わあ、失敗かも、失敗です
4.修復
5.なんとか完成

なぜかぼくの人生もこれと同じパターンの繰り返しです(笑)
ちなみに
一番好きな過程は、4番
基本的に壊れたものをなんとか直して使うのが好きです
ここに一番の醍醐味を感じます
絵も人生も

11月30日

そろそろ忘年会シーズンに突入ですな
この世界は関係性で出来てます
お酒も言葉も
ただのコミュニケーションツールに過ぎません
お酒にノマれてはいけないし
言葉の勢いに操られてもいけません
寂しさを
お酒や言葉で埋めずに
そのままで

素敵な年末を