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迎撃に向かった連邦宇宙軍は、通称『野良猫艦隊』と呼ばれている第35独立艦隊。構成は軽巡洋艦12隻、高速巡洋艦8隻の計20隻。単純戦力比では3:1。相手方の破損率、装備差を考慮しても2:1の差がある。連邦軍基地司令は戦力比を考慮して、平面展開による防衛線を引き援軍の到着を待つよう提案したが、艦隊司令(旗艦「ブルーホエール」の艦長兼務)クリストファー・ランスフィールド中佐は積極的攻撃も加味した戦闘プランを立案した。 クリストファー・ランスフィールド・・・そう、この2年後の『ベイリーフの戦い』において上位士官を失い壊滅寸前だった連邦艦隊をまとめ上げ、見事な戦術をもって逆転勝利に導いたあの「ウィザードクリス」である。『ベイリーフの戦い』後、一躍ヒーローとして世に登場した彼だが、この当時はまだ無名の辺境艦隊司令官にすぎない。とはいえ、クリストファー・ランスフィールドを研究する後世の歴史家にとっては、この『ナカー迎撃戦』は避けては通れぬ戦いである。 連邦軍基地からの再三の退去勧告にも関わらずエイリアン従属種族艦隊は前進を続け、最後通告にも返答はない。 「デセイバー展開完了!」「ブルーツイスター分隊、予定位置で待機!」「亜空間通信閉鎖!」「位相回線正常!」「全艦隊システムオールグリーン!」「司令!戦闘準備すべて完了いたしました!」 オペレーターからの戦闘準備完了の報告を受けると、クリストファーは全艦への回線をつなぐように指示をした・・・ |